戦場にかける水(バンコク)

朝から街中は緊迫した雰囲気に包まれていた。
なぜこんな恐ろしい時に、恐ろしい街に来てしまったのだろうか・・・。
昨日の敵は、今日も敵。
昨日の友も、今日の敵。
誰しもが、余儀無く武器を片手に街中を駆け回る。
老若男女、関係なく借り出される戦争。
そう。
それは、、、
「ソンクラーン」!!!
ソンクラーンとは、タイ歴の旧正月。
「水かけ祭り」とも呼ばれ、街中で水をぶっかけ合う、新暦の正月よりも盛り上がるイベントです。
(私は今年、新暦の新年をバンコクで1回、旧暦の新年をベトナムで1回、
そして今回タイ歴の新年を再びバンコクで1回、と計3回の正月を体験しました。・・・変な感じ;)
国内でも場所によって違うらしいですが、ここバンコクでは、4月13日から3日間行われていました。
水をかけるのは「無礼講」がルール!
かけられたらむしろ
「かけてくれてありがとう。」
くらいの気持ちじゃないとダメらしい。
それにしても。
「きゃはは~」
と、パシャパシャやるのでは無く、
バケツに入れた氷水を、バッシャーッ!とかけたり、
バズーカ砲みたいな勢いのある水鉄砲で顔を狙い撃ちされたり、、、
お祭りという生易しいモンじゃないです(´Д⊂ヽ
ソンクラーンがあるのはタイに入る前から分かっていたから、うちは楽しみにしていたんだけども、相方は、
「水かけられるんウザいから、宿から一歩も出ん。」
と、全くやる気ゼロ。
宿も値上がりしてると聞いて、
「祭りに参加せんのに。」
と、とことんソンクラーンを毛嫌いする相方。
ソンクラーン1日目の深夜の飛行機で日本に帰国する予定だったうちも、
「まぁ1日しかないから水鉄砲とかは買わんでいっか」
と、ノリノリな感じでもなかったのですが。
------ソンクラーン前夜------
前日の昼くらいから、街中では被害者続出。
別行動をしていて、カフェで落ち合ったうちら。
既に水をかけられてきたうち  「何かもぅ始まっとるな。」
狙ってくる輩を冷めた目で見て無傷の相方  「うん。」
うち  「やっぱ武器(水鉄砲)持ってないと反撃出来んしなぁ。」
相方  「・・・もぅ既に買う気です。」
うち  「えっ!?」
相方  「さぁ!
   武器屋に武器を買いに行きましょう!」

ちょ・・・?
え、ええぇ~~~~~!?(;゚Д゚)
あ、あれ程宿から出ん、って嫌がってたのに・・・。
ただ水をかけ合うというのでは無く
「武器で撃ち合う」
という点で、元陸上自衛隊の彼の闘争心に火がついたのでしょう。。。
既にうちよりやる気満々。
早速宿に荷物を置いて、武器屋へ。
武器屋↓
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うちは400cc入る中くらいの水鉄砲を購入。
一方相方は2000cc入る大型の水鉄砲(もはやバズーカ砲)を購入。
相方 「ほんとはメインウェポンと、サブウェポンが欲しい所なんやけど。」
・・・彼は本当に戦争をしかけるようです。
そして、ソンクラーン前夜にも関わらず、獲物を狩りに街を徘徊するうちら。
ただこの日は、前日ということもあって、給水所(水の補給場所)が無く、水が無くなったところで終了。
そして。。。
------ソンクラーン当日------
相方  「志保さん!今日は何の日ですか?」
うち  「せ、戦争です!」
相方  「そうです。僕等は今日何をしに行きますか?」
うち  「水をかけにです!」
相方  「違います!」
うち  「え?」
相方  「ぶっ殺す!!!!!」
・・・かなりいきり立っている相方を見て、
恐ろしい人を彼氏にしてしまった・・・(;´Д`)
と、つくづく実感するうち。
(まぁ、アイシールド21のアレですが。)
うん。
味方で良かった。
いざ出陣。
IMGP1907.jpg
街中は既に、大雨が降ったかと思うくらい水浸し。
あちこちに、大きなゴミバケツに水を入れた給水所も登場。
大の大人が本気になって水をかけ合う。
セクシーなお姉ちゃんも、
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イカつい兄ちゃんも、
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とにかくもう混沌としてる;
白い粉を水で溶かした(粘土みたいなの?)も、すれ違いざまに顔に塗られるんやけど、塗って来る男の人の手つきが
「ぬめり・・・」
って感じで、非常に気持ち悪い。
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実際、顔だけじゃなく体を触られるというセクハラまがいのこともあるらしいので、女性は要注意。
それはとにかく、マジで面白かった!!!
(∩´∀`)∩
IMGP1946.jpg IMGP1924.jpg
ヨーロピアンカップルとの激戦の後、
「いやぁ~、あのカップルすごい応戦してきたなー!」
と振り返ると、相方がいない。
さっき戦ったカップルに対して、まだ1人で応戦している彼を発見。
・・・遠くから見守る私。
・・・まるで忍者のような動きで水を避けながら応戦する彼。
・・・集まる観客。全員爆笑。
・・・。
・・・本当に「宿から出ん」って言ってた人と同一人物とは思えん。
しばらくして、弾切れ(水切れ)になった彼が
「くっそ~!!!あいつらなかなかやるな。」
と、イキイキとした顔で生還。
うち  「何か、、、見たこともないくらいの笑顔やで。。。」
相方  「こんな楽しい祭りはないわ!!!」
うち  「そ、そう・・・。良かったね。」
その後、ラオスで会った世界一周カップルに偶然遭遇し、再戦。
うちはその日の夜に1年4ヶ月ぶりに日本へ帰国。
その後も彼は、そのカップルと一緒にソンクラーン3日間を存分楽しんだそうです・・・。
多くのネタを提供してくれた相方とも、ここで一旦別々の国へ。
彼もまた旅人。
次はまた、いつどこで会えるのかはお互い知りません。
・・・まぁ、案外早くその辺で会いそうな気もするけどね(^ω^)

コメント

  1. まとめtyaiました【戦場にかける水(バンコク)】

    朝から街中は緊迫した雰囲気に包まれていた。なぜこんな恐ろしい時に、恐ろしい街に来てしまったのだろうか・・・。昨日の敵は、今日も敵。昨日の友も、今日の敵。誰しもが、余儀無く武器を片手に街中を駆け回る。老若男女、関係なく借り出される戦争。そう。それは、、、…

  2. ともや より:

    しほさん。
    大さんめちゃくちゃ生き生きしてたよ。
    一緒に戦えて(味方で)楽しかったよ。

  3. >ともや君 より:

    相方がお世話になりました(;´∀`)
    ほんと、水を得た魚のようやったよね・・・。
    味方で良かった;

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