レソトから南アフリカに戻り、ダーバンで数日過ごそうと思ったものの宿がとれず、結局1泊だけして移動・・・
次なる目的地は「スワジランド王国」。
場所はここ。
「王国」という名の通り、レソト同様「王様」がいるのだけど、レソトと違うのは憲法で国王の権限が保障されていて、未だ国王が権力が持っていること。政府の重役も王家が多く占めているので、ほぼ独裁政権に近い。
更にこの国、調べるとすぐ出てくるのが「世界で一番エイズ感染率が高い」国・・・;そのせいでエイズでの死者率も高く、平均寿命は48歳(2015年)。でもまぁ周辺のボツワナやレソトなんかも似たようなもの。南アフリカも感染率は高いものの、平均寿命は57歳とスワジランドと10歳近く長寿。・・・日本の平均寿命と比べると長寿と言える年齢でもないのだけれど( ̄ー ̄;)エイズが蔓延しているのはコンドームが普及していないことと、一夫多妻制というのも要因なのかも。
毎年8月~9月に首都ムババーネ近郊で行われる「リードダンス(Reed Dance)」は処女のみが踊る伝統行事で、そこで国王が嫁を選んだりもするんだけど、え?国王何歳?;時期があえば見たかったなぁ~。
さぁ、そんなあんまりいい情報の無い「スワジランド」。一体どんな国なのか!?
↓南アフリカ(ダーバン)からスワジランド(マンジーニ)行きのバス。
良かった!ちゃんとバスの後ろに荷物を乗せれる牽引車?がある!
待ってる間に買ったマフィンもどき。
プレーンとチョコ味。形はマフィンだけど、味は蒸しパン。まずくはないけど、小学生が初めて家庭科の実習で作ったお菓子のような味。
国境も特にこれといったこともなく無事スワジランドに入国。
マンジーニでバスを乗り継ぎ、最終目的地の「エズルウェニ渓谷」に到着。スワジランドの首都は「ムババーネ」なんだけど、ゲストハウスも無いし、特に観光するような場所も無さそうなので、首都から少し離れたこの町で数泊することに。
まず向かったのは「スワジカルチャーセンター(文化村)」。
入場料100エマランゲニ。約800円。なかなか高い。
しかし「エマランゲニ(リランゲニ)」って言いづらい・・・。面倒臭いから南ア通貨の「ランド」って言ってしまうけど結局等価なので普通に通じる。
スワジランドの昔の住居などを再現し、伝統的な暮らしなどを紹介している設備。
ここの入場料にはガイド代も含まれる。
スワジランドは昔から(現在も)一夫多妻制の国。
かつての王様は75人の妻に、250人の子供がいたらしい!
↓女人禁制の調理場。
ここで男性が動物(主にヤギ)を捌くのだけど、男性が動物の頭と足を捌き、その他の部位は女性が捌いていたとのこと。なぜ部位を分けるかというと、頭を女性に与えると賢くなってしまう、足を女性に与えると男性の元から逃げていってしまう、という信仰から。
ガイドの話を聞いていると、どうやらスワジランドでは昔から男性の地位が高かく、男尊女卑だったのかなという感じ。女性が賢くなることを恐れてたんですね。
現在でもその「足を与えない」という名残のせいか、男性が女性に靴をプレゼントすることは絶対に無いそう。
肉を捌いた後の羊の皮は既婚の女性のみ身に付けることができる。羊の皮をつけているかいないかで、既婚か未婚がすぐ分かるようになっていた。
調理場の近くにはマリファナを吸う場所もあって、男性が狩りに行く前など、怖くなって逃げないようにするために吸っていたらしい。(現在はもちろん違法)
↓藁と縄で作られた昔の住居。
ひと家族につきこういう家がいくつかある。一夫多妻制だけど第一夫人用は一番重宝され、第一夫人専用の家もある。
家を建てるには、まず8人の男性が5週間かけて家の骨組みを作り、その後8人の女性が3週間かけて外側の草を取り付けていく。見た目は簡素な気がするけど、計2ヶ月弱と意外に時間かかるんだなぁ~。
移動式住居なので、そのまま他の場所へもすぐ移せる。家は3年ごとに作り変えなければいけないらしい。
中はこんな感じ。
夏は涼しく、冬は暖かいつくり。
家に入る場所も男女で分かれていて、ガイドが
「女性は左、男性は右(right)です。なぜなら男性がいつも正しい(right)から!Hahaha~!」
というアフリカンジョークで観光客を沸かす。
まぁこの施設はただこういう家が何個かあるだけなので、これだけだと「これで800円か・・・」とガッカリすること間違いなしなのだけど、一番の目玉は
「スワジダンス」!!
このダンス観覧料も入場料に含まれているのだけど、決まった時間にしかやっていないので、その時間に訪れないと多分すご~く損した気分になると思う( ̄ー ̄;)
ダンスは屋外ステージで行われる。週末だからか観光客も多く、結構広い客席は満席御礼。前の方で見た方が迫力があるので、写真を撮りたい人は開始時間より早めに行った方がいいと思う。
最初にスタッフの簡単な説明があったあと、男女15人くらいの民族衣装を着た現地の人が登場し、歌や踊りを踊り始めた。
女性は大きな一枚布を体に巻いたような衣装で、未婚の女性と既婚の女性でまた違う。
↓こちらは未婚の女性。
既婚の女性は頭に黒い帽子のようなものを被り、獣の毛?のようなスカートをはいている。
男性の民族衣装はいかにも「狩猟民族!」という感じなのだけど、カラフルでもこもこの白い毛皮がちょっとかわいい。
ただダンスは激しい。
この人誰かに似てるな~と思ったら竹中直人や。
みんなで1本の長い棒を持って足を高く蹴り上げる。
このスワジダンスは「足を蹴りあげる」のが特徴で、男性だけでなく女性も同じように踊る。
一応見えてもいいようにスパッツ的なものを履いているのだけど、蹴りあげた瞬間にみんなちゃんと隠している。まぁそうだろね・・・同じ女性でも何か見てしまうもん;
おぉー
アキラ100%も真っ青の隠し芸!
(こら!)
いやでもこの「蹴り上げダンス」、ずーっとやっててほんと凄いんですよ。
どういう意味があるのか聞くの忘れたけど、何か意味あるのかな?
太鼓のリズムも軽快ですごく楽しかった!
観客もかなり湧いてて、いい感じの合いの手なんかも入っていた。
スタンディング・オベーション!!
と思ったら急に変なん出てきた・・・。
ベナンのブードゥー教のお祭りを彷彿させるような、、、これも神様なのかな?
最後は観客も混じえてのダンスタイム。
ゴスペルのような歌もすごく上手くて聞き惚れてしまった。
「マベレマベレマベレ~♪」というナゾの言葉が頭の中でずっとリフレイン;
チップBOXもあったから、喜んで入れたねコレは。
いやぁ楽しかった!
終わった後、CDだかDVDだかも手売りしていて欧米人に飛ぶように売れていた。スゲー!
ビーズのネックレスがおしゃれ。
いや、そんなポーズいらんのやけど;みんなかなり陽気でフレンドリーだった。
近くに滝もあるというので行ってみたのだけど、まぁこんな感じ。
滝自体小さい上に、これ以上近づけないので「あ~遠くに滝あるなぁ~」という雰囲気。ここじゃないのかと思って暫くその辺をウロウロしてしまったくらいしょぼい。
さ、帰るか。
レソトもそうだったけど、スワジランドも自然がいっぱい。
この辺りに沢山ある「ジャガランダ」という紫の花をつける木。
宿の庭にもあり、雨が降ったせいもあってこの時期沢山花が落ちていた。春になると咲くので、現地の人にとっても日本の桜みたいな感覚なのかな?
宿の近くはこんな感じ。
エズルウェニに1軒だけ大きなショッピングモールがあって、他は本当に何も無い。むしろなぜここにショッピングモールがあるのか不思議なくらい。すごい助かるけど。
宿近くのお土産屋さん。
ここに売られていた作家さんの手作り食器がかわいかった。
日本ではまず無い「アフリカ~ン」な奇抜なデザインで、色も派手なんだけどオシャレ。
これなんかゼブラ柄っぽい。
これはヒョウっぽいなー。
お土産と自分用に買った器。
中にもデザインが入っているのがかわいい。
値段は物によって違うけど、お皿や器で大体800円~1500円くらいだったと思う。いくつか買うと値引きもしてくれる。オーナーの知り合いが作っているとのことで、ここにしか売ってないと思われるので、気に入ったものがあれば買い逃さないように。
裏に作家さんの名前や「スワジランド」と書かれたものもある。同じデザインでも大きさが微妙に違ったりするのだけど、そこがまた手作り感があっていい。
~~~現在地・日本での余談~~~
ナイジェリア・ラゴスのカウチサーフィンでお世話になったJさんが日本に来たので一緒に岡山を観光しました!
Jさんはナイジェリアで働いている南アフリカ人なんだけど、最近の変わったこととして「ナイジェリアでガソリン車が廃止になることになったよ」と。そういやトヨタも20年後にガソリン車を廃止にするっていってたな~と思っていると、
「ガソリン車廃止は3年後なんだよ。」って・・・。
え、、、絶対無理やろ(;゚Д゚)
ガソリン車廃止=EV車=高い、というのは常識だけど、ナイジェリアの国民がみんなそれだけの財力があるとは到底思えない;しかも3年後て!笑 誰か3年後にナイジェリア行かれた方は現地の様子を報告お願いします。まぁ、、、多分変わってないだろうけど。
「150ヶ国行った別の日本人の友達も東京から来るよ!」と言っていたのでそれも楽しみにしていたら、来たのはFBの「西アフリカビザ情報」グループで有名なタツキさんでした!
いやいやほんと、その節はお世話になりました・・・と初めて会うのに言ってしまいますね。西アフリカのビザ情報をまとめてくれてる人なんてほぼいないので、ここ数年アフリカ一周した人はお世話になった人も多いのでは。
タツキさんのブログはこちら↓
アフリカ一周する人はマスト!な情報系ブログです。
まとめが本当に助かります。
更にタツキさんとFBで繋がると共通の友達にベナンでお世話になったH田さんの名前が笑。西アフリカ、行く人少ないからかどこかしらで繋がって面白い。
南アフリカ(ダーバン)からスワジランド(エズルウィニ)への行き方
①宿~スワジ行きバス乗場
タクシー 約10分 R50
※宿でメータータクシーを呼んでもらう。
↓スワジランド(マンジーニ)行きバス乗り場
②ダーバン(Durban)9:10発~マンジーニ15:15着
ミニバス 約6時間 R250
※13時に国境着。
③マンジーニ15:20~エズルウィニ15:50着
ミニバス 約30分 E18
エズルウィニ(ロバンバ)の安宿・キャンプサイト
バックパッカー宿は2軒あるが、夏に行く場合は予約が無難。特に週末(金~日)はどちらの宿も宿泊客でいっぱいだったので、キャンプサイトでも予約しておいた方がいい。
「Lidwala Lodge」
http://www.lidwala.co.sz/
キャンプサイト:E120
キャンプサイト(宿のテント):E180
6人ドミトリー:E185(貴重品BOXあり、部屋は狭い)
ドミトリー(シャワー、トイレ付き):E200
WIFI:あり(容量制限無し)
設備:キッチン、フリーコーヒー・紅茶、ホットシャワー
行き方:ムババーネから行く場合はゲイブルズショッピングモールの1つ手前のバス停か宿の近くで停まる。幹線道路に看板も出ているので宿の名前を言っておけば多分通じると思う。
その他:調味料がかなり揃っている。シャワーも温度調節しやすく使いやすい。
宿泊日:2017.9.30~2泊
「Regend Backpackers」
http://www.legends.co.sz/
キャンプサイト:E90(サイトで電気を使う場合は1日+E50)
10人ドミトリー:E175(貴重品BOX無し)
WIFI:あり(1日50MBまで無料、それ以上は有料。)
設備:キッチン、フリーコーヒー、ホットシャワー、バー
行き方:ゲイブルズショッピングモール前バス停で下車。そこから徒歩約10分。ショッピングモールの駐車場を通り抜ければショートカットになる。
その他:森の中にいるようで居心地がいい。ドミ部屋はコンセントが少ない。
宿泊日:2017.10.2~2泊
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