インドネシアからパプアニューギニア陸路国境越え

パプアニューギニア国境インドネシア

インドネシアで取得するパプアニューギニアのビザ情報などはこちらからどうぞ。

 
さてさてインドネシア(ジャヤプラ)から、パプアニューギニア(ヴァニモ)への陸路国境越えをした時の話。
この国境はバックパッカーの間では「イリアンジャヤ(Irian Jaya)国境越え」と言われるらしいのだけど、行く人の少なさからそんな言葉ももはや耳にしない。なぜなら、その国境を陸路でパプアニューギニアに入ったところで、そこから次の町までは道路や公共の交通機関が無いため、飛行機で飛ぶかいつ来るか分からない船で行くしか無いのである。

↓赤い部分がインドネシアの「イリアンジャヤ」と呼ばれる地域。東側(右側)がパプアニューギニア。

イリアンジャヤ

当然の如くインドネシア版の地球の歩き方には載っていないし(パプアニューギニア版は発刊すらされていない)、私が持っている情報源は古いロンプラ(2008)だけだったので、まず地元民への聞き込み調査から始まった。が、人によって言うことが違う・・・ので、一番意見が多い方法で行ってみることに。

パプアニューギニアの国境の街・ヴァニモから、首都ポートモレスビーへは、現在陸路で繋がっていない。
よって、金曜日の朝8時のフライトを予約。
国境近くの村まで行くバスは、マーケットがある火曜と木曜に運行されるということで、フライトの前日の、木曜日に国境へ向けて出発。
本来ならもっと余裕を持って入るべきだけど、パプア側・ヴァニモの宿泊費は、ジャヤプラの約3倍。
宿泊費を浮かすために、ギリギリに入国しようとしたのだけど、、、

この考えが甘かった・・・。

まず、ジャヤプラからエントロップバスターミナル、そこからマーケット行きのバスに乗り換え。

マーケットからスコウ(国境近くの村)行きバスに乗り換え。

このバスは意外に大きくて一安心。

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満席にならなくても、だいたい定時(12時)に発車します。

ここのマーケットは完全にローカル一色。

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パプアニューギニアに売られている編みバッグ「ビルム」を作る女性もいました。

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ブアイを仕分けする女性

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きれいに並べられたみかん。

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バスの前席に座ってた男の子がめちゃくちゃかわいくて癒された。

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パプアニューギニアとインドネシアとの国境は、数100Kmジャングルが続いているらしい。

マーケットを離れたバスから眺める景色。

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写真では伝わりにくいけど、結構すごい。
が、私は「ジャングル=こうゆうの」↓ を想像してたので、きれいに舗装された道路に若干がっかり。

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マーケットから走ること1時間半、スコウ(国境の村)に到着。
密林の中にぽつんとあるオジェック(バイクタクシー)乗り場。
その近くがバスの終点で、みんなそこで降りるんだけど、どこに家があるのか分かりません。

全員密林の中へと消えて行きます・・・。

 
雨に打たれるという最悪の環境の中、バイタクで国境まで約15分。

国境ゲートが見え、「おー!インドネシア国境だ!」と思ったら、

バイタクの兄さんは止まることなく、そのままイミグレをスルー。

「えっ!?ちょっと待って!?インドネシアの出国スタンプ押してもらって無いよ!?」

焦って、イミグレオフィスにUターンしてもらう私。

お~危なかった~!!

で・・・

済めば良かったのですが・・・

イミグレの係員が一言。

「ここでは出国スタンプは押せない」

( ゚д゚)ポポポポポポポポポカーン

ウソでしょ?

聞けば、ジャヤプラのイミグレでしか取り扱っていないとのこと。

・・・。

海外に出て、事前情報収集の甘さから後悔することは沢山ありましたが。
この時ほど、自分の詰めの甘さを呪ったことはありません。

なぜなら、そういった情報があったのも、私は知っていたので。
ただ、比較的最近の情報では、「以前はそうだったけど、今は国境でスタンプを貰える」ということだったのです。

ジャヤプラ市内にイミグレがあったのは知っていたので、一応地元民に確認すると、

「ここのイミグレは船で入国した人用だよ」と言われ。

この時点で、直接イミグレに行って、自分で確認すれば良かったのに。

本当に自分に腹が立ちつつ、またしても。

「何とかしてよ」

係員にすがる私。

仕方無く係員がジャヤプラのイミグレに電話してくれるも、電話越しで逆に何か怒られてる;

おっちゃん、ごめんなさい・・・(;´Д`)

今からジャヤプラに行って戻って来ても、国境ゲートは閉まっている。
国境ゲートが開くのは翌日の朝8時。
明日の朝8時にパプアニューギニア側のヴァニモからポートモレスビー、更にそこからキンベまでのフライトチケットを購入済みの私。

そう・・・。

何としても今日中に、この国境を突破する必要があった。

粘ること約20分・・・

見かねたおっちゃんが、「今夜はうちに泊まっていいから」と言ってくれたものの、
それじゃ根本的な解決にならん・・・。

今日、パプア側に入らないと、飛行機代 約4万円 がパーなんです!

半泣きになってると、中国系っぽい出国者が来て、どうしたのかと聞かれ、事情を説明。どうやら、現地で働いている人は通過出来るが、観光客はジャヤプラまで行かないと無理らしい。

そうこうしている内に、オフィスの ボス が登場!!

コレを待っていた!!!!!
パーになる飛行機代を考えれば、ここは多少 ワイロ を払ってでも通過したい!!!

「キャン ユー ペイ アンダーテーブルマネー?」

きたー!!!!!!!
(※旅に出て初めての「ワイロ経験」に、なぜか若干興奮する私w)

つーか、ワイロって、アンダーテーブルマネーっていうのか・・・。
(※正確には違う単語があるけど、多分分かりやすいように言ってくれた。)

私 「ハウマッチ?」

ボス 「80万ルピアだ」

・・・。

バカ???

確かに、日本円にすると約7千円。
しかし!
インドネシアの物価を考えると、現地人の1ヶ月分の給料くらいだと思う。もちろん国を出る時に、そんなに多くの現地通貨は残してなかったんだけど、、、

持ってて良かったUSドル。

でも、とりあえず持っていないフリをして値下げ交渉を試みるものの。

「まけて」

「無理だ」

の、押し問答。

そんなやりとりをしてると、さっきの中国系の人が、財布からおもむろに紙幣を出す。

「俺が払うよ」

え、、、
えぇーーーーーっ!?(;゚Д゚)

さすがにさっき会ったばかりの人に、ソレは悪い!

「いい!いい!USドルあるから!」

と、私がお金を出しても、結局80万ルピア、ボスに払ってくれた。

か・・・

カッコ良すぎるよアンタ・・・;

この後の話はもぅ少し続くのですが、この人の凄いところは、それが 一切下心無しでやったこと、というところ。

こういう好意の後は、例外無く、「結婚してるのか」だとか、「今夜どう?」だったり、ボディタッチしようとしてくるものですが、そういうことが全く無かった!!!素晴しすぎるよほんとに!!!( ;∀;)

そんなこんなで、何とか無事?インドネシアを脱出することが出来ました。
インドネシアからパプアニューギニアへの陸路情報・ビザ情報があんまりネット上で見つからなかったので、後で詳しく記載する予定。

とりあえず声を大にして言います。

国境では出国スタンプは押せません。
(2012年7月現在)

さぁ、ようやくパプアニューギニア(2度目)突入です!

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