地獄の門で偶然会った、トルクメニスタン家族の家に泊めてもらうことになった私達。
夕方アシガバードに着き、タクシーのおっちゃんに電話してもらい、無事家族の家に到着。
家というか、マンションだった。
アシガバードに入ると一気に景色が変わり、こういったマンションが道の両脇にずらっと等間隔で並んでいる。
マンションの前の道↓
全てが白く、全てが同じ高さで同じ形。
これは全部民間企業ではなく、国が建てているからここまで揃っているらしい。人が住んでいるような平屋は無く、スーパーやショッピングセンターも「それ」と知っていなければ分からないくらい全てが同じように見える。「独裁政権」というのを改めて実感。
マンションのエントランスなどは普通の日本のアパートと同じような感じだったけど、家の中に入ってびっくり。
「ひろっ!!(広い)」
「きれい!!」
キッチン合わせて5、6部屋くらいあったのかな?
日本と違うのは、ダイニングルームにソファーや机は無く、きれいなペルシャ絨毯が敷かれていたこと。
液晶TVもある。TVチャンネルはスポーツ番組が多いけど、映画や歌番組など、他の国とそれ程変わらない。この国では何のスポーツが有名なの?と聞くと、柔道?空手?のようなスポーツがあるという。ボクシング?と聞くと違うらしく、一体何のスポーツだったのだろう。
唯一英語が話せる長女のロキアちゃんが言う。
「来年この国でアジア・オリンピックがあるのよ。だから今いろんなところで建設ラッシュで建物も増えて、帰って来た時びっくりしちゃった!」
ロキアちゃんは中国で何か忘れたけど何かの勉強をしていて(もちろん中国語で)、学校が休みの今実家に帰ってきたところ。1ヶ月くらい休みらしい。
ちなみに次女はロシアで法律の勉強、三女は市内の美容サロンで働いている。
上2人の娘を海外に留学させるなんて、結構な金持ちなんじゃ・・・。
こうなると両親2人の職業が気になってきた。
海外では現地人に必ずと言っていいほど「日本で何をしているのか?」と聞かれる。(特にインド)が、今その気持ちがようやく分かった(゚∀゚)
彼等からすると、「海外旅行できる=金持ち」だから、どんな仕事をしているのか気になってしょうがないのかもしれない。
ゲスいな~と思いつつ、好奇心に勝てず職業を聞くと、その時は英語が今イチ分からなかったんだけど、後で調べると、お父さんは物理学者で今は年金生活、お母さんは現役の大学の先生だった。物理学者が実際何をするのかは完全文系の私はサッパリ分からないけど、まぁ普通の人がなれるものではないのだろう。
ちなみにロキアちゃんが言った「アジア・オリンピック」。
その時は聞いたことないな~と思ったけど、後で調べた結果来年アシガバードで開かれる「アジアインドア・マーシャルアーツゲームズ(Asian Indoor-Martial Arts Games)」のことだと思う。アジアにおける格闘技の多種目国際競技大会で「アジア格闘技大会」とも呼ばれるらしい。何それ!バキみたいでちょっと面白そう・・・。
お父さんとお母さんが私達のために伝統的な民族衣装を着てくれた。
後で町を歩いた時も、女性はこういうデザインのワンピースを着ている人が多かった。イスラム国なので、キルギスやタジキスタン同様頭にはスカーフを巻いて髪を隠しているのだけど、他の国とは違ったのは既婚者のスカーフの巻き方。どう巻いているのか分からないけど、バケツをひっくり返したような形で帽子のようになっている。
未婚者か既婚者かすぐ分かるので、男性にとってはいいのかも。若い女性は基本的にスカーフを巻いていなかった。既婚者は「絶対」巻かないといけないらしい。
ロキアちゃんのお母さんは英語が話せなくてもそれと分かるすごく明るくて楽しい人。お父さんは寡黙ながらも話しかけるとニコニコしていて、優しい雰囲気。私も居心地が良くていい家族だな~と思った。
その後家族にはもう1人、長男がいることが判明し、彼は結婚していて奥さんと別の場所に住んでいるとのこと。晩ご飯はそっちに行って食べることに。
長男夫婦の住むマンション。。。
「え・・・?デカくない?」
マンション前の道。
お邪魔しま~っす・・・って・・・
「ひっろ!!!(広い)」
「天井たかっ!!!」
もちろん部屋はここだけではない。
窓から見える変な建物。
ベランダから見えるのは・・・大統領官邸!!
もちろん通常なら写真撮影禁止なんだけど「ここならいいよ」と言われたので激写。デカいな~。大統領官邸の近くに住んでるって・・・日本で言えばここは永田町?
ゲスいけどこうなると、この夫婦の職業も気になる私。聞くと二人共市内の銀行員で、長男は本社勤め。なるほど。
お・・・お姫様ベッドだ。
調度品が何か凄い。
が、こういうのを見るとちょっとホッとする。
ミッキーなの?プーさんなの?
しかし家デカいね~と話していると、トルクメニスタン(アシガバード)では4,5年勤続して働くと国からこういう家がもらえるとのこと。えっ!?家くれるの!?と思ったけど、お金は分割で払うらしい(=ローン)。でも私の聞き間違いでなければ3,000ドル。=30万円。
30万円でこの家くれるの・・・?w
更にその何%かは会社が負担してくれるから、もっと安いとのこと。
ハウスキーパーとか、どんな仕事でも?と聞くと、どんな仕事でも、らしい。す、凄いな・・・。だからマンションばっか沢山あるのか。トルクメニスタンは石油や天然ガスなど、豊富なオイルマネーで潤っている国。変な建物ばっかにお金使っているだけかと思ったら、ある程度は国民にも還元してるよう。公共料金も無料、医療費もかなり安いらしい。
ご飯タイム!
これも中央アジア定番の水餃子スープ。
久々にアッサリめの味で美味しかった!
思わずおかわり。こういうところでは遠慮するより図々しいくらいのほうが喜ばれる。が、食べ過ぎて苦しかった・・・
長男の奥さんは私達が来てからずっと、口元をスカーフで隠し、一言も話さなかった。宗教上、他の男性がいる場合はそうしないといけないのかと思っていたけどそうではなく、「旦那の両親の前」ではそうしないといけないらしい。結婚した後から、夫の両親の前では口を隠さなけてはいけなくて、更に夫の両親と話すことも禁止されているらしい。マジか・・・(;゚д゚)
まぁある意味嫁姑関係が悪化することが無いからいいのかもだけど、このお母さんはかなりフレンドリーで楽しい人なので、奥さん的にはツラいかもな~。
まぁ全てのイスラム教徒がそうするのではなく、この場合この奥さんがかなり敬虔なムスリムなのだと思う。
夕食の後ロキアちゃんが「アシガバードは夜がきれいなのよ!」と、お父さんの車でみんなで夜景ドライブ。
BITARAPLYK BINA
10:00~22:00
チケット:1人 1マナト
何かよく分からないロケットっぽいタワー。チケットを買うと上に登れる。
ライトアップの色が変わる。
屋外を斜めに進む変なエレベーターに乗って上に上がる。
上からの夜景。
そんなに高くないのでこんな感じ。
というか、見ての通り車は少ないけど街灯がめっちゃ多い。2個に1個減らしても大丈夫だろ、ってくらいに多い。
↓明るいけど車は少ない道路。
途中この道路の白線まで全部光っているところもあってかなり驚いた。逆に事故りそう;
↓オリンピックの選手村って言ってたかな?
これもまた色が変わる。
何かの記念塔。これもまた色がー略。
屋内観覧車「Alem」
ここもトルクメニスタンで来たかった場所の一つ。
世界最大の「屋内」観覧車。
観覧車の形に沿ってぐるっと丸く造られた建物の中に観覧車があるので、「屋内」にある観覧車として世界最大らしい。
乗車時間は22時までだったため乗れなかったのが残念だったけど、見れて良かった。チケットは3マナト(約90円)らしいけど、外国人チケットはもっと高いという情報も・・・。
ちなみにこの観覧車の正面にある正方形を2つ重ねたようなマークは、アシガバードではそこら中で使われているのだけど、ロキアちゃんに聞くと「ん~?シンボルマークのようなもの?」という回答だった。
他に「世界最大の国旗」という国旗も見たけど、夜だったので写真が今イチ撮れず。後で調べたらそう言われている国旗は他の国にも沢山あった。
その日の夜はエアコンの効いた部屋で超快適にぐっすり就寝。。。
そして翌日は、私が地獄の門よりも行きたかった「あそこ」に行くのでぇっす!ヽ(*´∀`*)ノ
※結果を先に言っておくと私はこの家で2泊させて頂きましたw
コメント
アジアオリンピックとはマーシャルアーツの大会だったんだ。笑
そうそう。柔道とか屋内格闘技のアジアオリンピックらしいよ。
結構マニアックやんねw
しほ