やっぱり猫に邪魔される(オフリド、ストルガ)

マケドニアの首都スコピエから、「オフリド」という町に。
10世紀末から11世紀の間ブルガリア帝国の首都であり、「オフリド湖」という大きな湖に赤い屋根の旧市街がある。
オフリドのバスターミナルに着き、宿がどっちの方向だろうとウロウロしていると、おじいちゃんが「どうしたの?」という風に声をかけてくれた。が、そのおじいちゃんは一切英語が通じなかった。マケドニアで使われる言語はマケドニア語なので、私も一切分からない。それなのにおじいちゃんは英語の分かる人のいる店まで連れて行ってくれて、更に宿まで一緒に案内してくれた。何て優しい・・・。こういうことがあると、この町、この国自体の印象がぐっと良くなるので、人の力って凄いなぁと思う。
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この町はマケドニア唯一の世界遺産。「オフリド地域の自然・文化遺産」として複合遺産に登録されている。”自然”にあたる部分は透明度が高いと言われるこのオフリド湖なんだけど、私が行った時は天気が悪く残念ながらその美しさを見ることが出来なかった。やはり夏がシーズンらしい。
湖には釣りをする親子も。何が釣れるんだろう・・・。
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オフシーズンのせいか観光客も少なく、この犬のようにのんび~りした町。
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湖で魚も捕れるのか、猫さんも沢山見かけたヽ(*´∀`*)ノ
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すごく懐っこかったこの猫さんは片目が無かった。猫にまで何だか共感してしまう。
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東欧に入ってから、旧市街の建物はこういう風に2階部分やベランダが出っ張ってる家が多い。
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そういえばトルコの古い家もこんな感じだったから、この辺りの国はヨーロッパとアジアの文化の合流地なのかな・・・。
旧市街は小高い丘に沿って家が建ち並んでいるので、町並みを見下ろせる高い場所まで行ってみようと思い、どんどん上へ向かって登る。
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ものの、早々に疲れたので途中でやめた。
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頂上結構遠いしな・・・。
お土産屋さんに売られている民族衣装。
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来た道を下ると、教会が。おー何だかレトロな教会が!!
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と思ってバシャバシャ写真を撮っていたのだけど、登る前に見たのと同じ教会だった・・・。
何でや自分(゚д゚lll)
※聖ソフィア大聖堂 入場料100ディナール
入場料200円くらいなんだけど、なぜか面倒臭くて入らなかった;
その後湖畔にある有名な教会を目指す。
地図を見ると湖にある桟橋を歩いて行けるコースがあったので、その道から行ったんだけど、まぁ猫様達に邪魔される。懐っこいからまた時間がかかってしまう。
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見返り美猫。
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毛はふぁさふぁさなのに、なかなかのボス顔。
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猫と戯れていると、一人のマケドニア人のおじさんに話しかけられる。おじさんは昔ツアーガイドをしていたということで英語が堪能で、「どこから来たんだ?」という何気ない会話から始まり、「この国が好きか?」と聞いてきた。
よく海外で現地人に聞かれる質問。1ヶ月以上いるならまだしも2泊3泊でなんて、よっぽどインパクトがある出来事が無いと正直好きかどうかなんて感想すら無い。が、まぁ嫌いではないので一応好きだと答えることにしている。そしてそう答えると大体「どういうところが?」と聞いてくるのでまた面倒臭い。(でもまぁ私も日本にいる外国人には聞きたくなってしまうのでちゃんと答える。)
「自然がたくさんあっていいよね。(←特にインパクト無い国は大体この答え)」
私がそう言うと、おじさんは少しわざとらしいくらいに顔をしかめながら、不満を口にした。
「私はこの国が嫌いだ。仕事も無いし、国が貧乏人にしてくれることはただ服をくれるだけ。服を支給してくれる以外には何もしてくれない。家が無い人だって沢山いるのに、政府は何もしてくれない。私は結婚していて妻と、子供が3人もいるのにどうやって生活していけばいいって言うんだ。」
「今あなたはどうやってお金を稼いでいるの?」
「日雇い労働だよ。仕事がある日もあるけど、無い日の方が多い。観光客が多い夏は時々ガイドの仕事も出来るけど、今みたいな時期はだめだ。観光客は綺麗なものだけ見て、写真だけ撮って、それで終わり。私達のような貧乏人がいることも知らずに帰って行く。」
私は何と答えればいいか分からなくなったので、うんうんと頷きながらおじさんと別れた。
だって、私だっておじさんの言う「綺麗なものだけ見て、写真だけ撮る」観光客と同じである。「本当のその国を知りたい」という気持ちはもちろんあるけれど、実際何ヶ月、何年とか滞在しないとその国の本質なんて分からないと思う。それに今の時代、格差が無い国なんて、ほとんど無いじゃないだろうか。日本だってホームレスはいるけど、いつだったかそれを外国人に言った時非常に驚いていた。
おじさんは多分、私を見て「お金を持った観光客」に対して「自分はこんななのに」という嫉妬というか愚痴をこぼしたくなったのだろう。私はそれに対して何もできないし、何もしない。ただ首都スコピエの建築ラッシュを見た後だったので、あんな所にお金を使うならもっと使いどころあるだろうに・・・とおじさんに同情した。
若干暗い気持ちになりつつも歩いていると、目的地の教会が。
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でもやっぱり猫さん達に足止めされる。
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何て気持ちよさそうな・・・。
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階段の段差を上手く利用して寝る子猫。かわいすぎ・・・( ;∀;)
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日本ではあまり見ないロシアンブルーっぽい野良猫さんもよく見かける。
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「聖ヨハネ・カネオ教会(Church of St. John at Kaneo)」
入場料:100ディナール
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これまた入口にカギがかかっていて面倒くさかったので中は入らなかった。この時の私、何でこんなにやる気が無かったんだろう・・・(;´∀`)←後々よく思う。
オフリド湖の岬の先にあって周りとの雰囲気もいいのだけど、夕方近くだったのでそこそこ逆光;
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ここから見る夕陽もきれいだろうなぁ。
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中心部へ戻る。
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猫を撮る私を見守るマケドニア人。
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見事な放射線状になった電線。
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デザインが可愛い!マケドニアで売られているヨーグルトドリンク。
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中央アジアから西のヨーグルトドリンクは甘くなく、ただプレーンヨーグルト。(輸入品でなら甘いものもある。)始めは美味しくないな~と思ったけど、飲んでいると慣れる。
そしてこの町から次の国アルバニアの「ベラト」という町を目指すのだけど、直通バスが無いため結構面倒くさかった。まずバスでオフリドのバスターミナルまで行き、マケドニア側国境近くの町「ストルガ」へ。そこからアルバニアの首都「ティラナ」行きのバスに乗り換え「エルバサン」で途中下車し「ベラト」行きバスに乗り換える。
と、バスを計4回乗り換えなければいけないのでティラナ行きバスには朝イチで乗らなければ恐らく1日ではベラトに辿りつけない。
が、事もあろうか寝過ごしてしまう私・・・(´Д⊂ヽ
とりあえず「ストルガ」と聞いたことも無いワケ分からん町に着いたものの、次のティラナ行きバスまで時間があったので町をぶらぶらすることに。
ストルガのバスターミナル。
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オフリドからのバスは中心部で降ろされてしまったので、町から離れた場所にあったバスターミナルはたどり着くのに結構苦労した。スマホ無い上に道行く人に聞いても一切英語が通じなかったので;
バスターミナルで荷物も預かってくれたので、身軽になって中心部っぽい方へ歩いて行くと教会発見。
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外にいた神父さんがわざわざ中を案内してくれた。英語で何か説明してくれたのだけど、一切覚えていない。
かなりローカル感のある市場も発見。
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衣料コーナーを抜けると食材コーナーに。
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なすび、でかっ。
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かぼちゃ、でかっ。
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「かぼちゃなんか撮らずに俺を撮ってくれよ。」
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町を抜けると海・・・と思ったけれど、マケドニアは海に面してないので、ここもまたオフリド湖。
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バスで30分以上走ったのにまだ湖が続いているって、改めて大きい湖なんだなぁと思い面積を調べると348平方キロメートル。と分かってもピンとこないので、琵琶湖の面積を調べると670平方キロメートル。。。琵琶湖でかっ;
再び町の中心に戻りウロウロすると、きれいに整備されたショッピング街のような通りもあった。
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オフリド湖からの川が流れる。
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湖や川のある町って何か好きだなぁ。。。
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変なモニュメント。
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この町で1泊してもいいなぁ~と思ったけれど、既にバスのチケットを購入していたのでバスターミナルに戻る。
途中パン屋さんで少し残っていたマケドニア通貨を全部出して「これで何か下さい」と言って買えたもの。
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パンとヨーグルト。
この可愛いヨーグルトはマケドニアを出ると見なくなった。この辺りは小さい国が多いけど、意外と自国生産品が多いのかな?
次回からアルバニア編。

スコピエからオフリドへの行き方

スコピエ 9:00発~オフリド 12:15着
バス 約3時間15分 450ディナール

オフリドの安宿



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「Villa Ohrid Anatasia」
ドミトリー:370ディナール
WIFI:あり(部屋OK)
設備:ホットシャワー(ぬるい)、簡易キッチン(狭い)、個人コンセント、ロッカーあり、共同スペース無し。
その他:地図がもらえる。オーナーは親切でアットホーム。ドミトリーは4人部屋の1室のみ。ゲストハウスでは無く家。共同スペースが無いので食事場所は部屋。部屋は狭いもののその分距離が近いので、メンツが良ければ意外と楽しい。
宿泊日:2016.10.17~1泊(Booking.comで予約)
行き方:バスターミナルから徒歩10分。

※スコピエからのバスはこの宿の北側にあるバスターミナルに着く。

オフリドからストルガへの行き方

オフリドからアルバニアの「ティラナ」「エルバサン」へはバスで「ストルガ」乗り換え。
オフリド(Ohrid)~ストルガ(Sturuga)
ミニバス 約35分 40ディナール
※ストルガは現地では「ストゥルーガ」という発音。バスはまぁまぁ頻発しているよう。乗る際に「バスターミナル、ティラナ」と伝えておかないと市内で降ろされる。(私は伝えたけど忘れられていた;)
↓ストルガ行バス乗り場

ストルガからティラナ、エルバサンへの行き方は次の記事で。
【マケドニア3泊4日で使ったお金】
2,300ディナール(約4,280円)
※1MKD=1.86円

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