奴隷貿易の島・世界遺産「ゴレ島」(セネガル・ダカール)

ダカールの宿近くをエリちゃんと歩いていると、1人の日本人男性とすれ違った。ヨーロッパや東南アジアなんかではすれ違ってもそれ程気にしないけれど、こういう場所になるとやはり何だか親近感が湧くので、軽く挨拶して通りすぎようとすると。
「あれっ!?エッサウィラ(モロッコ)で会いましたよね!?」
なんと。エッサウィラの宿で知り合ったYさんだった。
Yさんはもうすぐガンビアで日本食レストランを開くと聞いていたので、てっきりガンビアへ行っているのもだと思っていたのだけど、幼なじみがダカールに来ていると知って急遽予定を変更したのだそう。丁度その幼なじみのNさんは私達と同じ宿に泊まっているのだけど、Nさんもまた面白い人で世界一周の第1カ国目がここセネガルというある意味強者。(フランス語を安く勉強出来るという理由で)エリちゃんも1カ国目がキューバだし、アフリカにいる旅行者って変わった人が多くて面白い。
そういうわけで、翌日エリちゃんと2人で行く予定だったゴレ島はYさん・Nさんも加わり4人で行くことに。
ゴレ島へはダカールからフェリーで約30分。
↓船内にあったポスター
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船内での物売り禁止と、タムタム(太鼓?)禁止の看板があった。
大人数と言うほどでも無いけれど、久々にちょっとした人数での観光になって遠足っぽい雰囲気で楽しい。
船内から見えたゴレ島。
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ゴレ島は16世紀から18世紀にかけて奴隷貿易の拠点となった島で、現在は世界遺産に指定されている。広島の平和記念碑(原爆ドーム)同様「負の遺産」。
この島に多くのアフリカ人が連れて来られ、アメリカなどでのプランテーションのために奴隷として欧米人に買われていった。なぜこんな島に奴隷を集めたかと言うと、かつてこの周辺はサメが多く「海を泳いで逃げる=死」を意味し、天然の牢獄となっていたため。
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到着。意外にもリゾート感をアピールしてくるモニュメントw
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フェリーを降りるとすぐさま、物売りやガイドの勧誘がわらわらと来るのだけど、とりあえず入島税の500CFA(約100円)を支払って移動する。
事前情報でガイドを雇った方がより分かるということだったので、「オフィシャルガイド」と名乗る男性を雇うことに。「料金はチップ(気持ち)でいい」と言うので私はまた後で値段で揉めるのではないかと若干不安だったのだけど、結果を先に書くと全く揉めずに終わり、本当に普通のいいガイドだった。
オフィシャルガイドの男性とペリカン↓
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なぜか1匹だけウロついていた野生のペリカン。
鎖が切れた奴隷解放の像。
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奴隷の家。入場料500CFA。
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1階部分に奴隷達が住む部屋があり、2階部分が奴隷を管理する人や買いに来た人達の部屋。
奥に見えるのが通称「帰らずの扉」と言われる扉。
海に面したこの扉から奴隷達は船に積み込まれる。一度ここを出ると死ぬまで奴隷として働かされ、二度と戻ることは出来なかった。
帰らずの扉↓
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観光客が多くて全然人がはけない。
しかしここで笑顔で記念撮影する人とかちょっとどうなんだろう;
奴隷部屋のある1階部分。
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しかし。
せっかくガイドを雇って色々聞いてメモしたのに、そのメモを無くしてしまった私って・・・(´;ω;`) しかもほとんど覚えていない私って・・・(´;ω;`)
そもそも私の頭の記憶領域は1ギガ、いや1メガあるかも怪しいのである。
仕方無いので一部断片的に覚えていることを箇条書き。
・ここに連れて来られた人は全て番号で呼ばれ、名前を失う。
・男女、子供全員裸にされ別々の部屋に分けられ、物凄く小さい部屋に何十人も詰め込まれる。
・反抗する体力をつけさせないように食べ物は毎日豆のスープだけ。
・反抗した人は立つことも出来ない押入れのような小さな懲罰房に押し込まれる。
・船に積み込まれた後も逃亡&自殺(海に飛び込む)を抑制するために、2人で1つの足かせをつけられる。
・船中で病気になった人は蔓延を防ぐため生きたまま海に捨てられる。
もっと沢山聞いたんだけど;
現在2階部分は展示室になっていて、奴隷の拘束具や当時のイメージ画などが展示されている。ショーケースの中に長銃があったので、てっきり奴隷を脅すための奴隷管理者の持ち物だと思っていたら、ガイドが「これと奴隷を交換したんだよ」と言った。
もちろん「銃1丁=奴隷1人」ではない。詳しい人数は分からないけれど1丁と何人もの奴隷をひきかえることができたらしい。
薄汚れた小さな部屋に裸で押し込まれ、一生の労働か死を決定づけられる・・・それなら死んだ方がマシだと誰だって思いそう。女性は特にそれ以上の苦痛も味わわせられることも容易に想像できるから尚更。
本当に平和な時代に生まれて良かったなぁ・・・。
遠足?で来ていた子供達。
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ゴレ島は奴隷の島として有名だけど、現在はアーティストやミュージシャンも集まるようで、お土産屋なんかも沢山あって島特有ののんびりした空気が流れているようにも思えた。
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時々ヨーロッパ風の建物なんかもある。
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ガイドが連れて行ってくれた砂絵アートの店。
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これは全て色の違う砂を使って描かれた絵。
店のおじさんは「これがサハラ砂漠の砂、これがこの島の砂・・・」と、色んな場所から集めて来た色の違う砂をサラサラと台に流していく。
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砂ってこんなに色が違うの!?と思ったけれど、確かにモロッコから南下してきて、サハラ砂漠は黄色っぽかったけれど、赤茶っぽい場所もあったなーと思う。(まぁちょっと色付けてるんじゃ?という感じがしないでもない)
糊をつけた板に砂を重ねていって、、、
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完成。
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まぁ、、、買わなくてごめんなさい(;´∀`)
ブーゲンビリア。
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バオバブ並木道。
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土に埋まった大砲。
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過去この島はイギリスとフランスが領土争いをしていたため、島の要所に大砲が残っている。
大砲の下(地下)にある制御室。
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廃墟好きの私としてはかなり萌えスポット。
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奥に行くとお土産を売ったり絵を描いたりしている現地のおじさんの居住空間になっていて、ここがまた味があって良かった。
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おじさんの後ろにある絵は「バンバ様」。
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このバンバ様、セネガル中どこでも見る。壁に描かれてあったり、車やバイクにシールで貼られてあったり、謎の「4」という数字と一緒の時もある。
宿の人に「ん~革命家のような人」と言われたのだけど後で調べると「ムーリッド教団」という謎の教団の創始者であることが判明。詳しく調べてないけどなぜだかセネガルだけで普及しているみたい。
↓この大砲の下の部分がこのおじさんの家。
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かなり大きい。
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ファッショナブルなおじさん!!かっこいい!
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路上には色んなアート作品が売られていて、材料費ゼロ?というようなエコなアートも。
これは精神障害患者の方が作ったものとのこと。
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バオバブの苗まである。
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町中を走るミニバス「ラビット」のおもちゃも。
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木の植え込みにサンドアーティストのお兄さん(おじさん?)。
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どうやって作ってるんだろう?と思ったら実演してくれた。
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さらさらと色のついた粉を流し入れ、爪楊枝のような細い棒で砂の位置をずらしながら絵を描く。固定する糊なども使わず、全部砂だけど瓶を降っても絵が崩れないのが不思議。
日本語ペラペラなこの男性は昔日本に長く住んでいたそう。
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「昔の日本は楽しかったなぁ~」と言う彼はまるで日本人がそう言うかのような口調で面白い。
セネガルのラスト・サムライ!
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「瓶にバンバ様の絵を描けば売れるんじゃない?」と言うと、
「描いてって言われて描いたことはあったけれど、やっぱり自分の気持ちがね・・・あんまり良くないというか。商売にするのは良くないと思ったから結局タダであげちゃったよ。」
やはりそれだけセネガルの人にとってバンバ様は大事な存在なようだ。
何か忘れたけど記念碑。
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カメの甲羅をイメージしていると説明されたけどゴレ島にカメはいないとのこと。
何か偉い人の絵の前で記念撮影。
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島の半分から先は新しく綺麗な建物が並び、完全にリゾート地のよう。
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でもやっぱり古い建物が残る地区の方が好き。
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猫さんもいるよー。
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13:30くらいにガイド付き島巡りが終了し、最後にガイドが「次のフェリーは15時だから僕の友達のレストランでご飯を食べるといいよ」とレストランに案内されたけど、実際には14時のフェリーが普通にあった。この嘘以外はチップでも揉めることは無かったので結果的にはガイドを頼んで良かったと思う。
どの道お腹は空いているのでレストランでご飯。
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3800CFA(760円)。島価格で高かったけれど、まぁ魚は普通に美味しかった。ただの塩焼きだけどね・・・。

ゴレ島への行き方

●和心~フェリー乗り場
和心からはシェル石油から3番バスでフェリー乗り場近くで下車。そこから徒歩20~30分でフェリー乗り場へ。私達は4人いたのでタクシーでフェリー乗り場へ。交渉で1台2500CFA。
●ダカール~ゴレ島
フェリー 約20分 往復5000CFA
※チケットは1枚なので無くさないように。フェリーの時刻表を撮るのを忘れたけど1、2時間に1本くらい。週末など人が多い時は随時出港。
●ガイド
ダカールのフェリー乗り場から「ガイドはどうだ?」と声をかけてくるけど、ここで雇うとガイドの往復フェリー代も支払う必要があるので、ガイドを雇うならゴレ島で雇った方がいい。シャツや帽子に「オフィシャルガイド」と書いている人は比較的信用できると思う。私達はチップとして1人1,000~2,000CFA支払った。
●その他
入島料 500CFA
奴隷の家 500CFA
※奴隷の家は12:00~14:30の間昼休憩に入るので注意。
●所要時間
私達は11:00のフェリーに乗り、13:30くらいにガイド案内が終わり、食事後15:00のフェリーで帰って来た。

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