ヨルバ族の聖地オルモロックとぐいぐい感がすごい彼女達(アベオクタ)

ナイジェリア オルモロック アベオクタナイジェリア

ラゴスからシェアタクシーで約2時間半、ヨルバ族発祥の地「アベオクタ(Abeokuta)」という町に到着。
この町はヨルバ人発祥の地と言われ、ここにある「オルモロック(Olumo Rpck)」という巨石はかつての王様が戦争で逃げ隠れた場所で、ナイジェリア・ヨルバ族の人にとっては聖地として崇められている。

ヨルバ人は西アフリカ最大の民族、主にここアベオクタを含むナイジェリア南西部に多く住んでいる。
ネットで調べるとまぁ悪い評判ばかり出てくるヨルバ人だけど、少なくとも私が関わった人は「ただただ外国人に興味深々!」な人ばかりだった。

宿に着いたのは昼の12時過ぎだったのでその日の内にオルモロックに行って翌日町を出ても充分観光できるのだけど、私が行った期間が丁度ラマダンの最終週。

最終週やラマダン後のお祭りなども行われる祝日はテロが発生する危険も考えられるので、なるべく田舎の方で時間を稼いでから首都のアブジャに向かう予定を立てていた。(旅行日:2017年6月末)

※ラマダン(ラマザン)・・・イスラム教徒の断食月。ここ数年は毎回ISがテロを起せという呼びかけを行っている。ちなみにナイジェリアはイスラム教徒もいるがキリスト教徒も多い。過激派組織ボコ・ハラムはISに賛同+西欧文化を否定しているので過去教会がテロの標的になったこともある。

アベオクタのホテルにチャックイン。ぐいぐいくる地元民

宿で部屋を決めてチェックインも終わったのだけど、スタッフの女性がなかなか部屋から出ていってくれない。
というか、私のベッドに腰掛け雑談する気まんまん。
どうやら日本人女性が珍しく話したいようで、その後も3人ほど女性が増えて色々質問攻めにあう。

ナイジェリアは英語が公用語となっているけれど、人によってはすごく発音が訛っていて聞き取りづらかったり、聞き慣れない言い回しをされたりするので英語力が死んでいる私にとってはかなり厳しい。

彼女達はヨルバ人なので、ヨルバ人同士で話す時はヨルバ語を使うという。

人口も多いハウサ族のハウサ語は分かるのかと聞くと、全く言語が違うのでお互い全然分からないとのこと。例えば、「ありがとう」はハウサ語では「ナゴーデ」、ヨルバ語では「オシェ」と言う。ヨルバ語の雰囲気はちょっとベナンのファン語に似ている気がする。

女性達の内の1人はベナン人で、ベナンから家族でこっちに移り住んでいた。

私がベナンから来たことを言うとすごく喜び、明日オルモロックに行くなら案内すると言う。
オルモロックが近いことは分かっていたので別にいいと断ると「何で何で!?」と物凄く一緒に行きたそうにグイグイくるので、結局断る理由も無くガイド料は払わないことを約束して一緒に行くことにした。

いつまでも部屋に居座る彼女達を「休みたいからまた後で」と部屋から追い出す。

夕食は宿で注文。

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ジョロフライス 800ナイラ(約240円)

このジョロフライス、屋台では100~200ナイラ(60円)、レストランでも400~500ナイラ(150円)で食べられるのでボラれてる感があるけど(;´∀`)
まぁ肉がついてるから仕方無いと思うことにしよう。

ちなみに屋台やレストランなどで食べる肉はどれも固い。牛やヤギの肉が一般的で、たまに鶏肉もあるが値段は高い。

ジョロフライスは辛く味付けした炊き込みご飯のようなもので、具はほとんど無く、入っていてもチリや玉ねぎ、豆くらい。味はともかくどこで食べても米がふやけてるような感じで美味しくないんだよなぁ~・・・。

翌朝8時前、部屋をノックする音で目が覚める。

ドアを開けると、スタッフの女性が

「Can I help you?」

・・・って、用事があるなら自分から言うからほっといてほしい;

何も無い、と言うとまだ話したそうにしていたけど寝起きから彼女の気を使う余力はなく、まだ寝たいからと追い返す。

何だろうこの無駄にグイグイくる感、、、( ̄ー ̄;)

バングラデシュぶりかもしれない。

相手が女性だからいいものの、男性なら確実にキレている。

昨日のベナン人女性「リリアン」との約束時間は11時だったので、10時頃にもそもそと用意をしだすとまた部屋をノックする音が。

開けるとリリアンだった。

「え?約束11時なのに早いね。着替えるから待ってて」

と言ったのにグイグイと部屋の中に入る彼女。え~(;゚Д゚)

リリアン「ていうかさ、あなたは友達をつくりたくないの?」

「は?どういう意味?」

リリアン「昨日”またね”って言ったのに、私達の所(レストラン)に来なかったじゃないの」

え~何それ!?面倒くさーーーっ!!(゚д゚;)

確かに私は「See you later」って言ったけど、そんな約束するような意味で言ったわけじゃないし。
しかもそれで「友達ほしくないの」なんて、、、一緒にトイレ行かないと気がすまない女子高生か!!

すごい面倒くさいー!!

この「面倒臭い感」。一人旅している人間なら分かってくれるでしょう……。

正直こんな面倒くさい友達なんていらないと思ったものの、それで彼女が待っていたのなら申し訳無いので、とりあえず疲れていたからと謝っておいた。そんなところが日本人;

シャワーを浴びたいと言うのに私気にしないとばかりに部屋に居座ろうとする彼女を追い出し、準備を整えて部屋を出ると、宿のスタッフ達が「リリアンを呼ぶからここで待ってなさい」と。

もはや監視されているかのよう<丶´Д`>ゲッソリ

ヨルバ人の聖地「オルモロック」へ

とりあえず2人でオルモロックへ向かう。
オルモロックへのタクシー代はリリアンが払ってくれたので、どうやら金目当てで付いて来たのでは無いよう。
(この記事だけ読んだ読者には色々誤解されるかもしれないけれど、まぁとにかく旅が長くなるとそういう疑いだらけになるのです。)

受付のお姉さんが、入場料は700ナイラ(約210円)で、カメラ持ち込み代が1700ナイラ(510円)と言う。

カメラ代の配分おかしいやろ!笑

と言うとカメラは700ナイラでいいと言われた。
いきなり半額以下になる理由が分からないw
もぅ面倒臭いから払ったけど、そもそもカメラ代も払う必要は無いのだと思う。

リリアンはここで待っているというので、元々彼女の入場料くらいは払おうと思っていたので二人分買って中に入る。

入口。もはや「聖地」感はゼロである。

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左の筒のようなものはエレベーターだと思ったので中まで見ていない。ただ2段階目からはただの階段だった。

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岩もそんなに高くないので、階段もそれほど長くはないのだけど、ほんの少し登ったところでリリアンが「疲れた・・・」と。
嘘でしょ!?彼女は22歳の大学生。一体どれだけ運動していないんだろう。

休み休み登って中継地点に到着。

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ボルト?なかなか古いけど。

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頂上には大きな岩が乗っている。

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岩の隙間に作られたかつての教会。

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昔王様がここへ逃げた時に住んでいた場所。

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腰をかがめないと中に入れないこんな場所で他の地元観光客に「一緒に写真を撮ってくれ」と言われる。何もこんな場所でなくてもw

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この穴は食事の際、野菜等をすり潰すために作られた穴だそう。

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雨も降っていないのにどこから滴り落ちているのか謎な聖なる?水。

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ここで終わりかと思いきや、この岩の上にも登れると言うのでついて行く。

何やら奇妙なものもあったけど、最近作られた雰囲気がある。何だろう・・・。

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岩の隙間を登って行く。

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怖いから無理、とここでストップしたリリアンだが、結局頑張って上まで登ってこれた。

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丁度先に地元のツアー団体客もいて、みんなワーワーキャーキャー言いながら上へと登る。

それもこれも、この岩の上に登るには手すりや柵なども無いので一度足を滑らせたら本当にヤバい。

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一応そんなの分かるよという場所に「SAFETY LIMIT」と書かれた線がある。

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天気が悪くて残念だけど、頂上からの景色はなかなか絶景だった。

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ナイジェリアの田舎町の家屋は大体どこへ行ってもトタン屋根なので、錆びてこういう風に赤茶けている。

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帰りにリリアンが買ってくれたお菓子。

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トウモロコシの粉で作っているのかな?パサパサで味もほぼ無い。

この辺りの建物は洋風っぽいつくりのものも多かったけど、空き家も多い。

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お腹が空いたリリアンがその辺で買った魚の揚げ物。

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これは食べた後のものでは無く、この形のまま売っている。ここでは頭と体の部分が別々に売られていた。リリアンが魚の口の部分をポキッと折って私にくれるのだけど、内陸部のこの町で「一体どこで獲った魚なんだろう」と躊躇していると「クリスピーで美味しいから食べなさい!」とまたグイグイくるので仕方無く頂くと、確かにサックリしていて美味しかった。

途中あった銃と棒?を持った像。他も町にも時々こういう像を見かける。

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現地で住むリリアンの家と地元の幼稚園を見学

リリアンの家族はラゴスに住んでいて、アベオクタの大学で勉強するためにリリアン1人ここで住んでいると言う。(聞いてないけど多分ラゴスの大学費が高いせいだと思う)

正確には1人暮らしではなく、彼氏と一緒に住んでいて、良かったら家に来ないかと言うので行ってみることに。

リリアンの家の前の町並み。

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ちょっと遅い昼ご飯。

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ジョロフライスとパスタ。

どのくらい欲しいかと聞かれたので200ナイラくらい?と言うと多すぎるよ!と。
70ナイラ(21円)くらいで充分らしい。安い……。味付けはどちらも同じ味でただ辛い。

リリアンの家は長屋の1部屋を間借りしたような感じで、6畳くらいの小さな部屋にベッドがあるだけ。部屋の隅に料理用の七輪のようなものがあり、シャワーは共同。

ボロくて決して贅沢な部屋ではないけれど、彼氏のことが大好きで「将来彼と結婚したい」とはにかむ彼女を見るとどんな生活をしてようが羨ましい。

パソコンで2人で映画を見てウトウトしだした頃に彼氏が帰ってくる。

彼氏は何だかリリアンのことを下に見ているちょっと俺様な雰囲気があったので、正直「ん?大丈夫か?」と思ったけど、できれば幸せになってほしいなぁ;

その後近くの幼稚園(保育所兼)に見学に行く。

一番小さい子供達の部屋。

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園長先生。暗い上に黒いからよく分からん。

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見学しているはずが、この後すぐ「見学される側」になってしまい、女先生達から「一緒に写真!写真!」でてんやわんやの大騒ぎになる。

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大人も子供も私に群がり、鯉のいる池に投げ込まれたエサのよう。。。結局見学もできず早々に退散。

子供達。

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その後リリアンの家に戻り、DVDなんかを見てだらだらと過ごした後お礼を言って宿に戻った。

時々ウザいけど親切な宿の人達

泊まっていた宿は珍しがられて干渉こそされるものの、みんな親切だった。

アベオクタの町はオルモロック周辺が多少栄えているものの、その他に特にこれといった見どころも無いので大体は宿でだらだら過ごした。

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暇なので料理に使う草のような野菜の下ごしらえを手伝う。

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茎は使わず、葉っぱの部分だけを取って料理に使うらしい。

スタッフの女性。

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男性。

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私のスマホでひたすら自撮りしていたので、これと同じ写真が何枚もあって後で見てぎょっとした;(即消去w)

ナイジェリアではまだまだデジカメやスマホは普及していなく、みんな小さなプリペイド式携帯電話を使っている。

宿の子供達。

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髪を針金のようなものでくるくると巻いている。

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この辺りの子供はこの髪型の子が多く、子供同士でお互いの髪をやってあげている光景も見かけた。

スタッフの女性が近くにある川に案内してくれた。

↓川・・・。

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その日の夕食は私が手伝った草の入った「エフォ」と呼ばれる辛いソースと、ヤム芋の粉を練った「アマラ」。

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前回値段を聞かずにジョロフライスを頼み高く取られたので、今回600ナイラと言われ高い!と言うと400ナイラ(120円)に下がった。まぁそれでも屋台の倍だけど。

ナイジェリアでは米かこういうイモやトウモロコシの粉を練ったりしたものが主食。大体それに辛いソースをつけて食べるのが定番なので、どこの屋台にもこういうセットがあり、毎回汗をかきながら食べる。

今回の茶色い「アマラ」は初めて食べたけど、もっちりしていて酸味がある。不味いとまでいかないけど美味しいと言えるほどでもない。

ソースには肉が入っていたので「ヨルバ語で”肉”って何て言うの?」と聞くと「ティンコだよ」と返ってきた。

ティンコ……。

ちなみに「ティ」と「チ」の間くらいの発音なので非常に際どい。

そして翌朝も例によって8時前に用の無いノックの音で起こされる。

人はいいんだけど、長期では泊まりたくないなーこの宿;

ラゴス(Lagos)からアベオクタ(Abeokuta)への行き方

Lekki 3rd roundabout(Ikate イカティ) 8:45~Ajha(アジャ) 9:10

ミニバス 約25分 100N
※ロータリー付近で「アジャ!アジャ!」と呼び込みしている。定員集まり次第出発。

ラゴス(アジャ) 9:55~アベオクタ 12:20

シェアタクシー 約2時間25分 1,700N
※バスは無かった。定員集まり次第出発。40分ほど待った。

アベオクタの安宿(ホテル)

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「Aramis hotel(アラミスホテル)」

Olorunsogo, Adeleye Ogunsolu st.
シングル:3,000N~
シングル(エアコン付):4,000N~
WIFI:無し、近くにネカフェあり
設備:全室水シャワー付き、ファン、TV、レストランバー
行き方:タクシーで降ろされた所からオカダで約5分、200N(多分100くらいでもいける)。
その他:家族経営でスタッフは女性が多いので女性1人でも安心だがかなり絡まれる。食事も注文できるがかなりぼってくるので、注文時に必ず値段交渉すること。幹線道路を少し入った場所にあるので周辺は特に面白いものは無いが、小さな商店と食堂は数軒あり。オルモロック付近が一番栄えていて市場などがある。
宿泊日:2017.6.22~2泊

アベオクタ宿

オルモロックの入場料

入場料:700ナイラ
カメラ持ち込み代:700ナイラ(必要無いかも)
カメラは始め1,000ナイラと言われるが値切って700ナイラに。
アクセス:宿からはシェアタクシーで1人100ナイラ。

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