ナイジェリアのカラバールから船でカメルーンに入国するはずだったけれど、予定していた船が見つからず、結局陸路で行くことにした私。
まずは「イコン(Ikom)」という国境手前の町へ行くべく、宿の人が教えてくれたタクシー乗り場へシェアタクシーで向かう。
国境越え目前でメインのバックパック紛失!?
イコン行きシェアタクシーはすぐ見つかり、朝食になりそうなものが無いかその辺をウロウロしている時にふと重要なことに気がついた。
・・・バックパックが、無い。
カメラやパソコン等貴重品が入ったサブバックはしっかり持っているものの、メインで担いでいる服などが入った大きなバックパックが無い。
いや、「無い」というか、、、。
さっきのタクシーのトランクに忘れてきた!
ば、ばかなの私!(゚д゚;ll)
え~っと、、、
うん。
どうしたらええんやろ。
(意外と呑気)
とりあえずイコン行きのドライバーに言ってみる。
「さっきのタクシーにバックパック忘れて来たんだけど・・・」
「えっ!タクシーの電話番号は知ってるのか?」
「宿の前で捕まえた、流しのタクシーだから知らない」
「タクシーのナンバーは?」
「知らない」
「君、そりゃもぅ無理だよ!」
・・・。
だよね!!!( ;∀;)
まぁ常々「この重いバックパックいっそのこと盗まれんやろか」などと思っていた私だけど、いざ無くなるとちょっぴり焦る。
やっぱり無くなると困る!・・・ものは何も入っていないことに気づき冷静になるものの、とりあえずそのタクシーを一緒に止めてくれた宿の男性に電話してみると、意外な答えが。
「大丈夫!僕は彼のこと知ってるからきっと戻って来るよ!そこで待ってなさい」
「えっ電話番号知ってるの?」
「いや、知らないけど、彼のことは知ってる。いい人だから大丈夫!」
え~、、、本当に大丈夫だろうかと半信半疑でソワソワしながら待っていると、何と暫くして道の向かいに止まったタクシーから、私のバックパックを持って駆け寄って来る男性が!!!
まま!マジか~!!!Σ(゚д゚)
私は何度もお礼を言いつつ急いでチップを用意しようとしたのだけど、運転手は私にバックを渡すなりさっと車に戻って走り去ってしまった。
周辺にいた地元民も戻ってきた私のバックパックを見て
「えっ!?戻ってきたの!?君はすごくラッキーだよ!!」
と驚いていた。
ナイジェリア人、最後にしてちょっと見なおしたよ・・・。
あぁ、チップを渡せなかったのが非常に心残り。始めから用意しておけば良かった~!
しかし何ていい人なんだ。
うぬ、ナイジェリアを出る頃になって気を抜きすぎだ。気をつけなければ;
そんなこんなありつつ、イコン行きシェアタクシーはなかなか定員が集まらず、2時間待ってようやく発車。
まぁ2時間なので短い方か。
国境のある町・イコンへ
イコン行きのタクシーは2人用後部座席に私を含む3人とスポンジボブ。
このスポンジボブは、隣りのおばちゃんが息子のために買った誕生日ケーキ。
ぬいぐるみじゃなくてケーキ。
マジパンでガチガチに固めてあって粘土のよう。暑いから溶けないようになんだろうけどそれにしても食欲は湧かんなこのケーキ・・・。
イコンまでは約4時間とそう長くは無かったのだけど、とにかく車内がキツキツでお尻と足がしんどくて非常に疲れた。
到着したのが14:30だったので、この日はここで1泊して翌朝国境へ向かうことに。
しかし車内で「カメルーンに行く」と話していたので、同乗者が車を降りて世話をやいてくれる。
「この子が国境に行きたいんだけど、いくらだ?」と、同乗者がタクシー運転手に聞いてくれた。
「1万ナイラだ」
「1万ナイラ!?もっと安くならないのか?この子は学生なんだ。」
もちろん私は学生ではない。
34歳、住所不定無職である。
先ほどの車内の会話の中でこのおじさんが何をしているのかと聞くので「デザイナー」と言ったのだけど、どこをどう間違えたか「スチューデント(学生)か!」と言われ、訂正するのも面倒だったので「うん、そう。」と適当なことを言っていたのだ。(デザイナーでもない。)
「ナイジェリアで一人で勉強してるんだぞ!もっと安くしてあげてくれ!」
お、おじさん、もぅいいよ~(;・∀・)
「じゃあ5,000ナイラでいいよ」
まさかの学割きいた~。
しかし5,000でも高い気がするし、どのみちここで1泊したかったので、交渉してくれたおじさんにお礼を言って宿にチェックインする。
ナイジェリア側の国境近くの町「イコン」
イコンの町並み。
町というか多分村。
規模は小さそうだけど、道路沿いにはここからナイジェリア、カメルーン各都市へ向かうシェアタクシーやバスでいっぱい。カメルーンのリンベ行きなどもあったけれど、国境で置いて行かれることも懸念してやはり刻んで行くことに。
国境近い町と言えど、外国人はすごく目立つ。
道に出るなり、「写真撮ってくれよ!」と声がかかる。
変な藍染めTシャツなカノで染め物工場で買ってしまったもの。
明らかに古着のリメイク品だけど綿100%で意外に着心地がいい。
小さいながらもマーケットがあり、そこでスイカを買っている最中に「こんな所に外国人がいるぞ」とばかりにわらわらと人が集まってきて取り囲まれたので、急いでその場を離れる。
宿はレストランバーが併設されていたのでナイジェリア最後の晩餐。
暗い上にスマホだったので写真映りが;
他の人が食べていたやつを指差し注文したのだけど、モツカレーのようなものだった。
何のモツかは分からない。
細かく切られているのならまだしも子供の拳大のものがゴロリと2個入っていて、かぶりつくも噛みきれない。
結局肉を残してルー?だけ食べた。
ルーは出汁が出ていて意外と美味しかったけれど、これが何の出汁かはもう考えないようにしよう。
この後レストランの女性スタッフに「一緒に話しましょうよ~」と絡まれるものの、ちょっと気乗りしなかったので丁重に断る。
最後までやはりナイジェリアは絡みが多い。
ナイジェリア側の国境「エコック」へ
翌朝8時に宿を出てタクシー乗り場へ行き、カメルーンとの国境がある町「エコック」へと向かう。
前日学割で5,000ナイラと言われたが、結局タクシー乗り場での言い値は2,000ナイラからだった。
沢山の客引きに囲まれる中、アホのように半ば呆然としていると、一人のおやじが「1,000ナイラでいい」と言った瞬間、他の客引きはサ~ッと引いていった。
結局そのおやじのタクシーに乗ったのだけど、私が国境の審査で他の人よりも時間がかかると「なぜそんなに時間がかかるんだ!?2,000ナイラ払え!」と言ってきた。
面倒くさいので、そのくらいいいかと「分かった分かった」と言っていたら、調子に乗って最終的には「3,000ナイラだ」と言うではないか。
私が無視して2,000ナイラ払ってさっさと車を降りると追っては来なかったので、2,000が相場なのだと思う。
(結果的にはオカダで行くのがもっと安いけれど)
国境の審査で時間がかかったのは私のせいでは無く、前に待っている人が数人いたのと、パスポートディティールを控えるのがパソコンでは無く手書きなので、やたら時間がかかっていたため。
タクシーのおやじは賄賂を払わないといけないと言っていたが、賄賂要求も無く手続き自体は問題無くスムーズ。現地の人の方が時間がかかっているようだった。
ナイジェリアの国境エコックからカメルーン「リンベ」へ
無事カメルーンへの入国が完了し、エコックからは「リンベ」という町へと向かう。直通バスが見当たらず、途中の町までまたシェアタクシー。
タクシーのフロントガラスにこんなシールが。
お金無しでは友も無し!
そんな「No music No life」なノリで言われても。
う~ん、こういう国で見るとジョークに見えないw
そうしてカメルーンに入ってまず思ったこと。
道がきれい!!!
ナイジェリアでは舗装路でも穴だらけで、車は右往左往しながら進むのだけど、カメルーンは穴が全然無いし、未舗装路も無い。
すぐ隣りの国でこんなに違うものなのか、、、と思ってしまった。
そして民家には「色」がついた。
ナイジェリアを出てから気付いたのだけど、思えばナイジェリアの家は田舎の方は赤茶色の土壁で、町の方は灰色のセメント壁に、屋根は共通して赤茶に錆びたトタン屋根。
カメルーンに入ると、家は白く塗られていたり、屋根は青く塗られた木製だったり。
今思うとナイジェリアのちょっと荒廃した雰囲気が残っているのは、ただ作っただけの飾り気の無い無機質な家のせいなのかもな~・・・。
怯えつつも旅したナイジェリアだったけど、特にトラブルも無く出国できて一安心。
ナイジェリアの人達は思っていたよりも優しく、おせっかいなくらい世話を焼いてくれる。
まぁここぞとばかりにガツガツくるのがたまにキズだけれど、悪気は無いので仕方無い。
今後ナイジェリアを旅する方いれば、地元の人にヨルバ語とハウサ語を教えてもらって使いまくることをおすすめ!
すごく喜ぶのでその反応がまた楽しかった。
まとめ★カラバール(ナイジェリア)からリンベ(カメルーン)への行き方
ナイジェリアからカメルーンへは航路で行く方法と、陸路で行く方法がある。
陸路の場合、情勢によって治安が悪い国境もあるので、現地で必ず情報収集をすること。
どこも治安が悪そうなら潔く飛行機を使いましょう!
ナイジェリアからカメルーンへ航路(船・フェリー)での行き方
情報ではカラバールから火・金曜にリンベ行きの22:00発の船(5,000CFA)があると聞いたが、見つけられなかった。
「Shoreline」という場所から火・金曜の朝8時発のフェリーは15,000CFA。
その他の曜日も運行している船があれば便乗して乗ることが出来るが時間や値段は運行主次第。
私が聞いた時は18,500CFAだった。結局乗らず。
ナイジェリアからカメルーンへ陸路での行き方
①カラバール市内~イコン行きシェアタクシー乗場
宿前からシェアタクシーで「Ayade Park」、約10分、100N。
・ワットマーケット内にも乗り場はあるので、宿から一番近い乗り場に行けばOK。
②カラバール(Calabar)10:20発~イコン(Ikom)14:30着
シェアタクシー 約4時間10分 2,000N
・8時半くらいに着いたが定員が集まるまで2時間待った。もっと早く出るか他の乗り場の方がいいかも。
~イコンで1泊して翌朝出発~
③イコン(Ikom)7:30発~国境・エコック(Ekok)8:00着
タクシー 約30分 2,000N
・タクシーは路上にもいるが「メインパーク」に行けば言い値は2,000から。
メインパークは宿がある所から徒歩10分くらい。国境行きのシェアタクシーやバスは無かった。
タクシーは国境を越えてナイジェリア側のバスターミナルまで連れて行ってくれるが、均衡地帯やバスターミナルまでは徒歩で行ける距離なので、国境までオカダ(バイクタクシー)を使った方が安いかも。
・イコンからはリンベやドゥアラ行きのバス(シェアタクシー)もあったが国境で置いて行かれるのを恐れて使わなかった。(アブジャやラゴス行きもあり)
・国境はどちら側も賄賂要求無くスムーズだが、順番待ち+要領の悪さで若干時間はかかる。
・エコック(カメルーン側)で商店兼両替所が数軒あり。
④エコック 9:20発~クンバ(Kumba)13:00着
シェアタクシー 3時間20分 8,000CFA
・リンベ直通が無かったが、行く人が多ければ行く、という雰囲気。値段は高いが乗客3人で乗り心地は良かった。
⑤クンバ 13:20発~謎の街 15:20着
ミニバス 約2時間 1,800CFA
・リンベまで行くと言っていたのに途中で乗り換え。
⑥謎の街 15:20発~リンベバスターミナル(Gare Routiere de Limbe/Mile4)15:40着
ミニバス 約20分 200CFA
⑦リンベバスターミナル 15:55発~中心部宿 16:10着
シェアタクシー 約15分(少し渋滞)250CFA
ナイジェリアナイラ(NGN)→カメルーンフラン(CFA)への両替レート
(2017年7月6日)
ナイジェリアナイラは弱いので正規レートよりもレートがかなり悪くなる。
ナイジェリア側の国境には両替商が見当たらなかったので、両替はカラバール等である程度済ませておいた方がいい。
国境付近にATM等は無いのでナイジェリアナイラはなるべく使いきってドルやユーロで両替するのが無難。
●正規レート
1,000N→1,824CFA/2.78EUR/3.17USD
●現地両替レート(カメルーン側国境)
1,000N→1,587CFA
※カメルーンビザを作った時のレート換算は1,000N=1,610CFAだったのでかなり悪いが、両替商も少ないので言い値より上がらなかった。地元の人も言い値で両替。
イコンのゲストハウス
※写真は3,000の部屋。
「LISBON HOTEL」
シングル:2,500~5,000N
設備:水シャワー、ファン、レストランバー併設
行き方:町は小さく宿も少ないので宿の名前を言えば分かる。
その他:隣りのホテルは5,000N(エアコン、ホットシャワー)から。
宿泊日:2017.7.5~1泊
コメント
そうですよね。アフリカに行ったことが無いなら、まずは東側の方が良いですよね。でも、あえてマイナーな西側にチャレンジしようと思ってるんですよ。
アンゴラは行けなかったようですが、ビザ申請したけど取得出来なかったんですかね?
それは今後のブログの更新で教えていただきますね
分かりますwあんまり人がいかない国って逆に何があるんだろう?って気になりますもんね(´∀`)
アンゴラは大使館自体ある国が少なく、ナイジェリアとコンゴでチャレンジしましたが惨敗でした。なので、ベナンまでで取れる場所があれば取っておいた方がいいのですが、そこからアンゴラまでってかなり遠いので入国日を決めるのも難しいですよね~;コンゴ編でまた詳しく書きますが、コンゴのポイントノアはもしかすると取れるかもしれません。但しフランス語オンリーです( ̄ー ̄;)
しほ