5日目:Tenboche タンボチェ(3,860m) 7:50~Shomare ソマリ(4,010m) 10:50 昼食40分~Dingboche ディンボチェ(4,410m) 13:40
歩行時間:5時間50分(休憩込)
朝。
太陽は出ていても山間にあるこの村にはまだ日の光が入ってこない。
左の建物が私が泊まっていたロッジ。
例によって朝御飯はクッキーとミルクティー。
お腹は空くけど、朝これ以上早く起きれない;し、パサついたパンとか食べる気もしない。夜は8時半~9時くらいに寝ているが、多分それだけ疲れているということなのだろう。。。
大体どの村からでも、みんな朝7時半~8時に出発する。
団体客が8時に出発しそうな感じだったので、ちょっとでも静かに歩くために8時10分前に宿を出た。
クマル 「オールシー?」
クマルさんは毎朝私にこう聞く。
これは「All see?」で、「部屋に忘れ物が無いか、全部ちゃんと見たかい?」という意味のクマル英語、クマルEnglish…クマリッシュなのである。
もちろん忘れ物があれば、取りに戻るのはすごく大変なので、こういうところはちゃんとしてるな~と思っていたのだが。
宿を出て10分くらい歩いた所で。
クマル 「あ…水筒忘れた…」
ク~マ~ル~!!!(;´Д`)
取りに行って来るから待っててくれ、と待たされる私。
ここで。
もちろん後から出た団体客に抜かれる。
早く出た意味全く無いやん…(´;ω;`)
暫くしてクマルさん到着。
クマル 「ソーリーソーリー!」
はいはい、行きますよ~。
太陽の光が当たるようになると、気温もぐっと暖かくなる。
ちなみにクマルさんの写真が多いのは、クマルさんのカメラの撮り方がとことん下手だから。バランスが悪いとか以前に、ブレてるかピント合ってないか…なので、おっさんの写真が多くなってしまうのをご了承頂きたい。(まぁ私の写真でも男性にとっては楽しくも何とも無いだろうけど;)
途中、地震の影響かは分からないが、山道が大きく抉れている所がいくつかあった。
川はゴウゴウと流れる所があったり、静かに流れていたり…色々な表情を見せる。
水はどこも澄みきっているのだが、遠くから見るとミルキーブルーとでもいうか、白味がかった青色に見える。
山道には所々にこのようなストゥーパ(仏塔)がある。
秋も終わろうとするこの時季は、あまり植物は見られなかったが、所々でこの青い小さな花を見かけた。(ピンぼけ;)
後で調べたら「ヒマラヤリンドウ」という高山植物らしい。
11時前。
「ソマリ」という村に到着。
レストランで少し早めの昼食を取る。
例によってヌードルスープ(インスタントラーメン)を頼んだので、写真は無い。
子猫がいてしばし癒やされる。標高の高さのせいかは分からないが、毛がやたらふかふかとしていた。
地元民が正方形の盤上で、何かゲームをしていた。
この先はこういった平原が続く。
途中沢山あった赤い実。(ピンぼけ;もはや写真にかまってられない)
近くにいた欧米人が「遭難したらこれを食べたらいい」と言うので、食べてみると渋くて酸っぱかった。食べれなくはないが、遭難するような場所にこれがあればいいけど…。
この辺りの平原を歩くのがすごく気持ち良かった。
見晴らしが良く、山脈も見渡せて、何だかドラクエやFFのロープレに出てきそうな世界。
私は勝手にこの平原を「サガルマータ平原」と名付けた。
↑この辺りでクマルさんが、「まっすぐ行くとデンボチェ、左に登って行くとペリチェに行く」と言っていたが、道というか獣道が色んな方向にあるので、これを初心者が見極めるのは不可能だと思う(;´Д`)
土壁の家。
修復中か家の壁に直接手で塗りつけていた。
う~ん、ワイルド。
これまではトイレは公衆トイレもあったし、レストランでも借りれたが、この辺りになると村も少なくなってくる。みんなこの周辺の廃墟になった家の裏などで用を足していた。ので、私もそれにならう。
更に続くサガルマータ平原。
比較的平地な道で、クマルさんが私に言う。
クマル 「今晩の宿は決まっているのか?」
私 「決まってないよ。着いてから決めようと思ってるから」
クマル 「◯◯ロッジに泊まってくれ」
私 「は?何でクマルさんが決めるの?」
クマル 「ボスが怒るから」
・・・。
知らんがな (・д・#)
どうやら、クマルさんのボスは系列のロッジを経営しているらしく、その宿を使ってくれないとクマルさんがボスに怒られる…と。
知らんがな (・д・#)
第一そんな契約はしていないため、私が守る必要性は無い。
クマルさんが怒られようが知ったこっちゃないわい!
(英語が出来ないために、こんなダイレクトな言い方になってしまったのだと思われる;・・・というか、このやり取りは英語が出来ない・伝わらないで、実際はもっと長い間話している。)
というか、人が気持ち良くサガルマータ平原を歩いていたのに、、、こんな所でお金の話なんかしたくない!
私 「そういう話があるなら、一番初めの契約の時に言うべきでしょ。私はそんな契約はしていないし、クマルさんは私の宿を決めることはできない。私は私で自分の宿を決めるから」
完全には伝わっていないと思うが、この後の私はかなり不機嫌になったので、怒っているというのは伝わったようだ。その後村に着くまではこの話にならなかった。
ディンボチェの村が見えた!!!
畑や家などは全て石垣で囲まれている。
本日の宿はこの緑の屋根の所に決定。
「HOTEL GRAND HIMALAYAN」 1泊100ルピー
名前の割には安かったし、宿泊客もいたので何となく決めたが、このトレッキング中泊まった宿の中で一番好きだったかも。私の部屋は右から何番目かの窓の所。よって、窓からは馬が草を喰むのんびりとした光景が眺められる。外から部屋の入り口はダイレクトだけど、中庭のような場所ではヤクがウロついてる・・・と、すごくのどかだった。
隣りのおっさんが「ボスの宿は向こうにある…」と言っていた気がするが、多分空耳だと思う。
高度順応のため、この村では2泊する。
村に着いたのが2時前。早めの昼食を取った私はお腹が空いたので、近くの庶民食堂的なとこでヌードルスープを注文した。入ってすぐ「ここはネパーリレストランだよ」と言われ、何だかアウェー感を感じたものの、値段を聞くと200ルピーと安かったので、強引に注文した。(←この場所でヌードル200ルピーはかなり安い)
写真は無いが、結構油っこかった…。
う~ん、、、大丈夫だろうか?( ̄ー ̄;)ナムチェ初日の食あたりが蘇る。
店の写真↓(後で撮ったため、霧が出ている)
疲れているものの、高山病対策としてすぐ寝るのは厳禁。しばらく歩き回るのがいいということで、荷物を置いて小高い丘の上にあるストゥーパまで歩く。
標高4,410m。少し歩くだけでも息が切れる。
ストゥーパの周りにある鮮やかな旗は「タルチョ」といって、チベット仏教の寺院や仏塔などによくあり、旗に経文が印刷されている。
ストゥーパからのデンボチェ村の眺め。
山の天気は変わりやすい。
すぐ近くの寂れたストゥーパまで行くと、まだ3時にも関わらず、霧がかってしまった。
どのロッジでも、寒くなってくる夕方5時くらいになると、ダイニングルームの薪ストーブに火が灯る。
ただ、宿泊客が少なかったりすると、薪をケチるロッジもあるため、この時季はそこそこ人のいそうな宿に泊まるのが無難だと思う。
みんなやることも無いので、ダイニングルームでゲームをしたり話したりする。
大体この辺りから「Going up? or down?(登ってるとこ?下りてるとこ?)」という会話がよくされる。降りてくる人と同じ村で泊まる予定があれば、どの宿に泊まったか聞いておいたりもする。
特に日本人観光客が少ない今の時期、日本人・女・一人と、3大珍しいが揃っている私は、欧米人からもネパール人からもよく話しかけられた。(日本人もたまに見かけたが、欧米人に比べると圧倒的に少ない)
そして特にネパール人には「日本人!!」と、もの凄く喜ばれる。
必ず日本人が好き、と言われる。う~ん、きちんとお金を落とすからだろうか?でもそれなら欧米人も同じ(というか、こんな所でパスタやピザ食べてる欧米人の方がよっぽどお金を落としてそう…)な気がする。
こんな山奥の辺境の地の人々が、なぜ日本人をそれ程までに好きなのか結局よく分からなかったが、なぜか自慢気なクマルさんが若干イラつくw
夜ご飯はお腹が空いていなかったため(着いてすぐヌードルスープ食べたから)、朝食メニューのチーズオムレツを食べる。
その後吐き気等も無かったため、何とか昼の油っこいヌードルスープは大丈夫だったようだ。
この宿はダイニングルームがあるのが本館で、私の部屋は別棟にある。トイレは別棟の隣りか、本館にあるので、どちらにしろ一度外に出ないといけないのが若干面倒くさい。
夜中トイレに行きたくなった私は、どうせヤクの糞もあるし、真っ暗だし、と、堂々と中庭で用を足した。(←小の方ですよ?)
今までこんな寒い場所の夜に、外に出るなんて思いつかなかった私。
ふと上を見上げると空が凄いことに。
星で埋めつくされた夜空。
隙間が無いくらいの。
肉眼で見えるのが6等星までらしいけど、何かそれ以上見えてる気がする…。
…と、おケツを出したまま少し見とれ、オケツをしまってしばし見とれる。
が、まぁ気温何度か知らないけど、数分が限界!
おやすみなさ~い(´ぅω・`)
【タンボチェからディンボチェ】
ソマリを過ぎるとレストランは1軒しか無かったので、ソマリでしっかり水を補充しておくこと。ディンボチェまではサガルマータ平原は比較的平地が続き、景色もいい。
ディンボチェとペリチェの分かれ道は、初心者には絶対分からないと思う。
【ディンボチェの宿】
「HOTEL GRAND HIMALAYAN」
宿泊費:R100
のどかな風景が広がる宿。中庭には時々ヤクがいる。朝洗面所のバケツにお湯を入れてくれるので、7時くらいまでほのかに温かいお湯が使える。別棟の右側の水場で洗濯出来る。スタッフも気さくで結構好きな宿。
ディンボチェは宿が多いので、色々見回ってみてもいいと思う。
【本日使ったお金】
ボイルドウォーター(お湯。カトマンズから持ってきた粉コーヒーを溶かして飲む) R50
ヌードルスープ R280
ヌードルスープ R200
チーズオムレツ R300
宿泊費 R100
合計:R880
コメント