この日はヤムチュンからイシコシムという町へ。
朝9時。
メインロードの川近くでヒッチハイクを試みる。
車待ちの間に通りがかった村人。
キルギスもタジキスタンも、女性はこういった風に頭にターバンを巻くのが一般的らしい。
服はワンピース+パンツというスタイルが多い。
さて、今日は何時間待たないといけないかな~と覚悟していると、1時間後にアッサリ車GET。やはりワハーン回廊に入りさえすれば車を捕まえるのは簡単なよう。
私達を乗せてくれた車はドライバーとその息子が家のあるイシコシムに帰る途中ということだった。既に同じくヒッチハイクで乗った住人が数人乗車していた。
道中、車が何度かエンスト。タジキスタンではよくあること。
そんなカッコつけても、車はエンストしてるからね・・・。
でもタジキスタンのドライバーの凄いところは、みんなその場で車を直せるところ。どこが悪くなっているのか、すぐ分かるんだろうなぁ~。ドライバーが10分くらいガチャガチャやって、何とか再出発。
タジキスタンでヒッチハイクする場合は、長距離は値段交渉が必要だが、近距離は特に必要無し。「このくらいかな~」という値段を渡せばいい。地元の人を見ていると、同じ村内の近距離なら無料か2、3ソモニ、少し遠いと5ソモニ、それ以上だと1~2時間で10ソモニ~20ソモニといった感じだった。
イシコシムには約2時間後に到着。交渉せずに降りる時に1人20ソモニずつ渡したけど、特に何も言われなかった。
「イシコシムに着いたよ!」と降ろされた場所。
イシコシム入口の「CAFE」と看板のある川の近く。
この近くの商店で冷えたビールが売っていたので、宿を見つけた後に買いに行った。
お腹が空いた私達は昼食をとってから宿探しを開始・・・が、何やら町中に警察やアーミーがやたらウロウロしている。ここイシコシムはアフガニスタンに渡る橋(ボーダー)がある町だから多いのかな~何て言ってたけど、後で分かったのはこの2日後、この町にタジキスタン大統領が来るため、厳重警戒体制に入っていたものだと思われる。
そしてタジキスタンでは驚くことに、何と20年も同じ大統領だと言う。
この現大統領、エマモリ・ラフモン氏(63歳)。
後でネットで調べると、ラフモン氏が大統領に就任したのは1994年。正確には22年間継続している。しかもその間3回の選挙があり、見事3回とも再選している。
更に今年2016年5月、ラフモン大統領に制限なく大統領選に立候補できる権利を与える憲法改正の是非を問う国民投票が行われ、94・5%の賛成を得て承認された。
(ソース:http://www.nishinippon.co.jp/nnp/world/article/247136)
大統領を継続させるために憲法まで改正されるなんて凄い。ただ、政界は大統領の子供等ラフマン一族が牛耳っているらしいので、国民の本当の心理は分かりかねるけど;一度タジク人に聞いてみたかったけど、英語が出来る人が少なくすっかり聞くのを忘れていた。
でも大統領就任後タジキスタンの内戦を終結させた人物でもあるので、国民の信頼もそれなりに高いのだとも思う。
今回こんな小さな町(村?)を訪問するのも、先月憲法改正が承認されたお礼参り的なものなのだろう。
宿を探して歩いていると、警察?アーミー?のような人に声をかけられる。ロシア語は分からないけど「Registration(滞在登録)」という英語だけ聞き取れた。どうやらそれをしに警察署?に行かなければならないらしい。
中央アジアではニセ警官も多いので、かなり警戒したが結果的には近くの警察署まで行ってパスポートを見せ、名前を控えるだけで終わった。タジキスタンでの滞在登録は30日以上滞在する場合のみ必要、とガイドブックにはある。が、ここは自治州。もしかしたら独自のルールがあるのかもしれない・・・。
再び宿探し開始。
町唯一の信号機。
タジキスタン入って初めて信号機を見た。しかし三叉路だし、車通りも少ないのに意味あるの?と思っていたら、意外にもみんな結構守っていた。
大統領が来るせいか、イシコシム空港から町までの間だけアスファルトで舗装されていた。町並みもきれいで民家も多い。
始めはヤムチュンのように民泊を考えていたのだけど、イシコシムは思ったよりも「町」で家も何か立派。ようやく1軒民泊出来る家を見つけたものの、既に1人泊まっているから部屋が無いとのこと(TдT )
民泊を諦めて宿に行くも、大統領が来るため、宿の部屋は全て軍関係の人々の貸し切りになっているようだった。仕方無いので、その宿の人が教えてくれたもう1軒の宿に向かう。
本日の宿「KAHOAT GUEST HOUSE(カノアト)」 。
ツインルームで1部屋30ドルのところ、しょうきさんの交渉術により25ドルに値下げ成功。それでも高いけど、高いだけあって部屋はきれいで申し分無かった。
民泊出来る場所を探したり何やかんやでここに辿り着くまで結局3時間もかかった;けど、見つかって良かった~!イシコシムにはここを含め、2軒しか宿が無いよう。高いホテルのようなところは1軒あったかな?
テラスからの眺め。
向かいにスーパーもある。このスーパーでもビールは売っていたが、あまり冷えていなかった。
イシコシムにあるアフガニスタンへかかる国境の橋では、通常なら毎週土曜日に「アフガンバザール」なるものがあり、アフガニスタンから物資を売りに来る人々で賑わう。本当はそれに行きたかったんだけど、私達が行ったのは丁度イスラム教徒のラマダン月(断食月)だったため、開催されていなかった。
町に来る前にバザールが無いのは知っていたものの、特に次の目的地も決めていなかったので、国境にかかる橋だけでも見に行こうとこの町を選んだ。が、橋は町中から少し離れた所にあり、暑くて面倒くさくなって結局行かなかった。何しに来たんだかw;
まぁここからホーログ向かう車の中からでも見えるでしょー、と、翌日車の中から撮ったアフガンへのボーダーの橋。↓
ちなみにアフガンバザールは「ホーログ」でもあるらしい。(他にもやってる場所あると言っていたけど町の名前を忘れた;)
先程の冷えたビールのある商店に向かう。
ここのお姉さんが少し英語が出来るので、ここからホーログへの行き方を聞くと、友達がマルシュ(かシェアタクシー)をやってるから予約しといてあげるわ!とその場で連絡して予約してくれた。値段も相場のようだったし、手間が省けてラッキー♪
タジキスタンのビール!
1.5Lのペットボトル売り。12ソモニ(約155円)
宿まで待ちきれずに店の前でちょっと飲んだ。
標高も下がって暑かったし、結構歩いて疲れていたのもあってつい「ウマい!」と言ってしまう。
街路樹に登って何かとっている子供がいた。何をとってたんだろう・・・。
夜ご飯は近くのレストランで。
マンティ(蒸し肉餃子)
お馴染みプロフ。
2人で2品、30ソモニ(約390円)
夜はビールを飲みつつ、久々の快適ベッドでぐっすり就寝♪
この日のしょうきさんの動画がこちら↓
そして翌日は私はガラムチャシマ、しょうきさんはホーログへ行く予定だったんだけど。
まさかこんな大変なことになろうとは・・・(TдT )
もうブログネタはいらん!と何度叫んだことか・・・。
ヤムチュンからイシコシムへの行き方
ヤムチュン(Yamchun)9:20発~イシコシム(Ishkoshim)10:35着
ヒッチハイク 約2時間15分 1人20ソモニ(約260円)
※ヒッチハイク開始30分後に捕まえられた。
イシコシムの安宿
イシコシムはこの辺ではそこそこ栄えている村(町?)。レストランや商店はあるが銀行は無い。私達が見つけた宿は以下2軒。民泊出来る場所は1軒あったが探すのはかなり難しいと思う。
●KAHOAT GUEST HOUSE(カノアト)
ツインルーム:1部屋25ドル(200ソモニ)←30ドルから交渉後
食事無し、WIFI無し、共同ホットシャワー、普通にきれい。
(2016.6.24~1泊)
場所
車で降ろされたのは川の近くの「冷えたビールがある商店」辺り。そこから宿までは徒歩5分くらい。
●HANIS GUEST HOUSE(泊まっていない)
私達が行った時は軍関係者の貸し切りになっていたのか、満室と言われた。ホテルの看板も降ろされていて、ロシア語も分からなかったので真相は定かではない。
場所はMAPS.MEで「ゲストハウス」とある場所。
コメント
イシコシムだとHANIS GUEST HOUSEが有名というか、
HANIS GUEST HOUSEの他に宿が無いと思っていたんですが、
他にもあるんですね!
もっとも1晩30ドルなんて完全に予算オーバーですが・・
私が行った時はタイミングが悪く(大統領が来る)HANIS GUEST HOUSEが閉まってましたが、通常は開いているみたいですよ。ただバックパッカーが泊まれるような宿はそこくらいです;
あとは私達が泊まったホテルと、それより高級そうなホテルが1軒あるくらいでした。
しほ