不審者と思われて警察に通報された(サーリー)

マシュハドを出て首都テヘランを目指す。列車や夜行バスなんかで行けるみたいだけど、せっかくなので途中にある町を経由しようとそれはもう「何となく」選んだ「サーリー」という町に。
しかしこのバスが思った以上に時間がかかって、もう少しマシュハド寄りの町にすれば良かったと後悔。(サーリー行きの夜行もあるのかも?)
宿からバスターミナルまで市バスで行こうとしたら、長距離バスターミナル近くの市バス乗り場で降ろされる。「ここで待て」と言われたから待ってたのに、バスの出発時刻と聞いていた8時直前に別の現地人に「ターミナルまで行った方がいい」と言われる。
ターミナルは眼と鼻の先らしいけど、そんなこと言ってもそこでまたバスを探している内にバスが出てしまったらどうすんの!
英語が出来る人もいなくてどうしよう・・・と思っていたら、結局そこにいた人がバスを停めてくれて何とか乗れた。
バスはエアコン付きで車内もきれい。かなり快適だったのだけど、料金をボラれた。私は走っているバスに飛び乗ったので、バックパックをバスの荷物入れに入れられなかった。が、目的地に到着するまで席はちらほら空いていて、特に何も言われなかったのでそのままにしておいたら、途中の料金回収で2席分払えと言う。
いやいや、満席ならともかく他にも席空いてるやん!と訴えても英語は通じない。こうなら他の乗客も巻き込もう、としたが他の乗客も「仕方無いよ・・・」という顔をして我関せず。
何なんイラン!(# ゚Д゚)
普段無駄に話しかけてくるクセに!
(イランではよく道を聞く前に向こうから教えようか?と声をかけてくれる)
結局1席料金20万リアルのため、倍の40万リアル取られていた(先にお金を渡してしまった)けど、何とか15万リアル返してもらって25万リアル(約720円)を支払った。
※そもそも宿のオーナーが「サーリーまでは40万リアル」と言っていたので私は素直に渡したのだけど、周りの人を見ていると明らかに私より少なかったので気づいた。
※1ドル=35,000リアル(2016年7月両替レート)
★後で分かったけど、どこの町もバスターミナルまで行けばチケットブースがある。まぁここでもボラれないとは言い切れないけど、バス会社が沢山あるので、何社か聞いて相場は確認出来る。値段はどこもほぼ同じで安いのが「ノーマル」バス、高いのが「VIP」バスなので、どちらかきちんと確認しておくこと。どちらもエアコン付でVIPバスは3列シートで席間もゆったりしている。
私が乗ったバス↓
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「VIP」と書いてあるけど、4列シートなのでVIPでは無い。でも普通に快適。
昼休憩で止まった場所でイラン人女性がなぜかアイスを奢ってくれた。そしてそこでなぜか私だけ乗り換えさせられる。どうやらこのバス、サーリーまでの直通バスじゃなかったよう。5万リアルも多く払ったのに!まぁ150円くらいなんだけど・・・。
しかも乗ったバスは既に満席で、私は階段の途中の固い補助席に座らされる!5万リアルも多く払ったのに!←根に持つ。
が、普通の席に座っていた男性が席を交代してくれた。インドもそうだったけど一般的に「女性軽視が強いイメージの国」は、女性を女性として扱ってくれるので、こういうことが多い。時代も変わってるんだろなぁ~。
ボラれたけど、アイス奢ってくれるわ、席譲ってくれるわ、まぁイランというのはそんなに悪くもないのかもしれない。席を譲ってくれた人も、すぐ降りるからかと思いきやサーリーの手前まで乗っていた。申し訳ない;
直行バスじゃなかったせいか、結局9時間くらいで着くところ、13時間かかって夜9時にサーリー到着。降ろされた場所は安宿がある時計塔の場所ではなく、そこから数キロ離れた幹線道路だった。タクシーが沢山いたけどバスでボラれるわ暗いわでタクシーに乗るのが怖かった私は、丁度近くに停まっていた女性が運転している車に近寄る。他に乗っているのも女性2人に男の子1人、これなら行けるかもと思い、タクシーが怖いからホテルまで乗せて行ってと図々しく頼む。ドライバーの恰幅のいい女性は英語が分かっているのか分からないけど、快くOKしてくれた。
しかし、英語が通じないため連れて行かれたのは中級ホテルで1泊40ドル。無理無理!というか、「あなたの家に泊めてくれない?」
イランではカウチサーフィンが人気で、結構利用している人も多い。イラン人自身がそういう風に自分の家に人を招くのが好きな人種らしい。私はカウチ登録が面倒で後回しにしていたらイラン入国に間に合わなかったので、どっかで普通に民泊できないかな~なんて考えていた。
「いいわよ!」
ヽ(*´∀`*)ノ ということで彼女達の家に向かう。
着いた家はマンションで、これまた天井が高く部屋も広かった。ダイニングには大きな液晶TVに大きなペルシャ絨毯。革張りのソファー。なぜか電話だけ、日本の昔の黒電話をデコラティブにしたようなレトロな電話だった。
しかし旦那さんが仕事中だから、電話して泊まっていいか聞く、みたいなジェスチャーをされ、結果的には泊まれなかった(´;ω;`)
その代わり美味しい晩ご飯をご馳走になった。チキンとジャガイモを炒めたものと白いご飯。久々の油ののっていない白いご飯!(すっとパン=ナン食が続いていた)お腹もペコペコだったので本当に有り難い。
その後英語が出来る人と電話をし、旦那さんはホテルで働いていることが判明。そりゃ民泊無理だわ;なので、タクシーを呼んであげるからそれでそのホテルまで行きなさいと言われる。まぁお世話になったし、夜も10時を過ぎていたので安全面を考えて安宿まで行くのは断念することに。
タクシーが来た、と家を出ようとした時に奥さんがさっきスマホで撮った写真を見せて、と言う。見せるとスマホをちゃちゃっと操作してその場で消去!


ちょ、何で!?Σ(゚д゚;)
撮る時はあんなにはしゃいで一緒に撮ってて、自分達のスマホでもバシャバシャ撮ってたのに!!
私が「何で!?」となってる間にも「タクシー」と言うので見ると、、、
タクシーちゃうやん!!!


パトカーやん!!!Σ(゚д゚;)
いやいやいや・・・どういうこと?めっちゃ楽しそうにしてたのにその間に通報されてたってこと!?意味が分からん!!
パトカーと一緒に来たのは旦那さんだった。
どうやら奥さんから電話を受けて、旦那さんが「一応」警察に連絡したようだ。。。まぁ、自分がいない間にいきなり車に乗り込んで来て、いきなり家に上がりこんでたら普通は不審に思うわな・・・(;´∀`)
車から降りてきた警察官は意外にも笑顔でフレンドリーな感じだった。「パスポート」と言われ見せたけど、パラパラめくって何事も無くすぐ返してくれた。良かった・・・。
その後旦那さんが車で自分の働くホテルに連れて行ってくれて、そこで1泊。
奥さんは「泊めれなくてごめんね」という雰囲気で「ソーリー」と言っていたけど、もぅほんとこっちこそご迷惑かけました!という感じで申し訳無かった。ご飯ももらって全然ソーリーじゃないよ!写真消されたのが謎だけど、警察来るからかなぁ。
泊まったホテルは1泊20ドルと高かったけど、旦那さんが頼んで少しまけてくれた。高いだけあってエアコンあり、ベッドもシーツもきれいでシャワールーム付きだし申し分無かった。(後で知ったけど歩き方にも載っていた)
翌朝。
町が全然見れてないので安宿に移動してもう1泊することに。泊まったホテルから安宿までは数キロしか離れていなく、路線タクシーのようなもので5,000リアル(約15円)と激安だった。
町の中心の「サーアト広場」。「サーアト」とは「時計塔」という意味らしい。
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イランにある時計は大体ズレている。駅やメトロの車内にある時計もズレている。が、この時計は正確で、1時間ごとに音も鳴っていた。
町中はこの黄色いタクシーがめちゃくちゃ沢山走っている。
これは路線タクシー(?←呼び名が分からない)で、決まったルートを走るシェアタクシー。この町ではバスよりこのタクシーが主流らしい。市内だとどこで乗り降りしても5,000リアル(約15円)なので、すごく便利。他に人が乗ってるからボラれる心配は無いけど、一応ぴったり用意しておいた方が無難。
※こういうタクシーは他の町でもあった。
町中には焼き菓子・パン屋さんが沢山あった。
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この町の名物なのかな?至るところにある。どの店も量り売りで、イラン人が袋いっぱい大量に買って行く。マリオみたいなおじさんのいる店↓
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時計塔前のこの焼き菓子屋さんは、この上のパンがどんどん売れてて次から次へ焼き上がったものを足していた。試しに数個買ってみると、焼き立てでふわふわ!めちゃくちゃ美味しかった。中に甘いシュガーペーストのようなものが入ったものもある。冷めると味はまぁ普通だった;マフィンは蒸しパンのような感じだったけど、久々の味で美味しく感じた。クッキーも種類豊富。
イランに入ってゲンナリしたのがご飯。
何とどの町に行ってもハンバーガーやサンドイッチ、ピザを売るファーストフード店しか無い。始めは野菜も多いし、まぁまぁイケるやん!と思ってたけど、所詮ファーストフードなんて2回も食べれば飽きる。その上、キッチン完備の安宿はほとんど無い。
たまにある違う店では大きな鍋でぐつぐつスープを煮ていて、そのスープからは非常にクセのある獣臭がする。恐らくイランではメジャーな料理で、みんなそれをナンにつけて食べているのだけど、ついぞチャレンジすることは無かった。あの匂いからして「意外と美味しい」とは考えにくい。
マーケットに行く途中にたまたまファーストフード店ではない店を発見。
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砂肝とレバーを炒めたやつ。小さな店でメニューはこれのみだった。
若干臭みも残ってて美味しい!というワケでは無いけど、ファーストフードよりは全然マシ。こういう「モツ炒め店」は他の町でもマーケットの近くにたまにある。
炒めモノ5万リアル+ペプシ1万リアル=7万リアル(約230円)
ちなみにイランではコーラ系ドリンクが安い。300mlのペットボトルで8,000~1万リアル(約30円)。「ザムザムコーラ」というこの国独自のものもある。
↓3つある観光地の内2つがここで終わる。
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エマームザーデイェ・ヤフヤー(右)
ソルターン・ゼイノルアーベディーンの塔(左)
どちらも15世紀に建てられた霊廟。
途中「撮って!」と言ってきた女性達。イランでは女性からこう言われるのはかなり珍しい。
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イランでは女性は髪を隠さないといけないけど、こうして前髪を出している人は意外と多い。けどほぼ頭が出るくらい見せている若い女性は、やはりどこか「不良」っぽい雰囲気を漂わせている笑。


「アンタ前髪そんなに出して!この不良娘!」


とか親に言われたりするのかなぁ・・・(あくまで想像w)
彼女達のように髪を染めている人もいるし、ヨーロッパ系の人もいるので元々髪が茶色い人もいる。服ももっとガチガチに肌を隠さないといけないかと思ったけど、腕は肘から下くらいは見えてもOKみたいだし、レギンス等意外と体の線が出るような服も着ていたりする。ただどの女性も必ずオシリは隠れる膝丈以上のワンピースを着ている。オシリが一番重要なのか。


私もこの町でようやくイラン用に長袖のシャツワンピースと、頭を覆う黒いビジャブを買った。マシュハドで買おうとしたけど、本当に着たくないレベルのダサいものしか売ってイなかった。(それまでは長袖のヒートテックインナー←薄手のがこれしか無かった;とスカーフで対応)


イランはその周辺国に比べるとそれ程物価が安いワケでも無いので(特に既成品)、ワンピースはマーケットでダサいものでも5ドルくらい、店で10ドル、オシャレなものはそれ以上する。物価の安い国を通る場合はそこで用意した方がいいかも。(お勧めは同じ型のワンピースの種類が豊富なインドか、古着屋の多いジョージア。)






野菜や果物は安い。


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アメリカンチェリーは1kgで5万リアル(約140円)だったので2万リアル分だけ購入。
そろばんのモニュメント。商人の町だったのかなぁ?
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ちょっと遠くにある霊廟。
「エマームザーデイェ・アッバース」
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行き方:サーアト広場で東へ向かう乗合黄色タクシー。川を過ぎた後の分岐点で降ろしてもらう。目の前に大きな歩道橋があり、その手前の左(北)に入る道をまっすぐ徒歩5分くらい。






う~ん、周りの建物、もっと景観重視出来なかったのか・・・;
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こう撮るしか無い。
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まぁ、こんな大したものが無い場所で警察に通報されるなんてよっぽどだったのか私。

マシュハドからサーリーへの行き方

①宿近くのバス停~バスターミナル
市バス 約5分 5,000リアル
※バス停の場所は宿のオーナーに確認。バス1、2、71、84番
バスターミナルまで行かないかも。その場合はそこから徒歩。
②マシュハド(Mashhad)8:00発~サーリー(Sari)21:15着
ノーマルバス 約13時間15分 20万リアル
 ※チケットブースで買ってないのでこの値段は定かでは無い。途中で乗り換えたので、所要時間も本来なら9時間くらい。必ずバスターミナルまで行って確認して下さい。

サーリーの安宿

宿(ホテル)はそれ程数は多くないけど、私が行った時は満室で泊まれないという雰囲気は無かった。
●Sarouyeh Hotel


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シングル:20ドル(70万リアル)
ツイン:30ドル
WIFI:未確認
ホットシャワー・トイレ、エアコン、冷蔵庫、タオル付き
※日本のちょっと古いビジネスホテルのような感じで普通に快適。エアコンはフロントでの調節なので、調節してほしい場合は言うこと。部屋はきれいだけどちょっと篭ったような匂いがした。英語が話せるスタッフが1人いる。
(2016.7.14~1泊)
行き方:ショハダー広場の近く。サーアト広場から路線タクシーで数分。5,000リアル
下地図「この辺」。※「霊廟」は東の遠い方の霊廟。
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大通りから見えるホテルのレセプションはここ↓
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●Tavakkol(タヴァッコル)


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シングル:40万リアル(←45万リアルから交渉後)
WIFI:無し
エアコン無し(天井ファン)、共同ホットシャワー、オーナーは英語OK
行き方:時計塔があるサークル近く。文房具屋さんの裏に2階に上がる小さな入口がある。文房具屋さん周辺で「タヴァッコル」と聞けばすぐ分かる。
(2016.7.15~1泊)

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