インド南部の高原地帯を後に、最終目的地・デリーに向けてようやく重い腰を上げる。
次の目的地は、カルナータカ州のマンガロールの上あたりにある「ウドゥピ(Udupi)」という町。
プリーのサンタナロッジで仲良くして頂いた旅人さんに、インドのローカルフードであるマサラドーサが好きだと言うと、この町を教えてくれた。
マサラドーサの本場と言えば、ウドゥピらしい。
※ドーサ・・・豆粉と米粉を混ぜて薄く焼いたクレープのようなもの。中に具材が入っているものを「マサラドーサ」と呼ぶ。
ビリヤーニの本場・ハイデラバードにも行けなかったので、ここくらいは行っておきたい。
インドのバスは乗務員が座って客が立つ!?インドがじわじわ迫ってくる
マディケリからウドゥピまではバスで5時間と、そう遠くもない。
バス乗り場でバスを待つも、出発時間になってもウドゥピ行きのバスが来ない。
再度その辺の係員に聞くと、なぜか言われた乗り場の後ろで待機していた。
何でなん。
30分以上前から乗り場で待っていたのに危うく乗り遅れるところだった・・・。
しかしながら席は満席。30分前から来ていたのに;
この辺りはずっと山道が続くことは承知済みなので、結構しんどいな~と思っていると、バス乗務員のおっちゃんが子供を詰めさせて一人分席をつくってくれて、そこに座れと言う。
何て優しいんだ!
と思ったのも束の間。
運賃回収した後に、私に席を代われと言う。
え~;まさか自分の席確保のために私を使ったのか!?
でも席をつくってくれたのは彼だから断るのもおかしいし・・・と思って結局席を代わって私が立つことに。
悶々としつつも、1時間は我慢して立っていたものの、さすがに横揺れ縦揺れ激しい山道で立ちっ放しはキツくなってきたので、結局再度席を代わってもらった。
この時は「乗務員が席に座って、客が立つなんて!」と思っていたのだけど、
これは日本の常識です。
この後乗った別のバスでも同じようなことがあり、分かったのは、
インドのバスは乗務員用の席があるのです。
(特に田舎のどローカルなバス)
たとえ満席で客が立ってようが、乗務員は座れるのです。
朝満員のバスの中、乗務員が席に座っているのを想像してみて下さい。
日本じゃあり得ないことですが、あり得てしまう、
そう。
ここはインド。
もし日本でそういうシステムがあったとしても、乗務員はきっと立つでしょうね~。正に日本では成り立たないシステム!
南インド周辺で座席指定の無い中距離移動くらいのローカルバスに乗る場合、気をつけて下さい。必死に席を取ってもそこが「乗務員の席」という場合があります。
乗務員の席は、大体進行方向左側の一番前か後ろの窓際です。
席の上にふってある番号が2席分無い場合はそこが乗務員席です。
そんなこんなで大体席も空いた頃に、私の隣りに座ったインド人おやじが明らかに話したそうなオーラを醸し出してきた。
面倒くさいので音楽を聞こうとイヤホンをつけたんだけど、暫くしてイヤホン越しにおやじが何か話しかけてきた。
さすがインド。
「音楽聴いてるから話しかけないでオーラ」を、ものともしません。
仕方無しに、どこから来たんだとかありきたりな会話をする。
おやじ 「ウドゥピなんて何も無いぞ。何しに行くんだ?」
私 「マサラドーサを食べに行くんだよ」
おやじ 「ウドゥピに友達か家族がいるのか?」
私 「いないよ」
おやじ 「???ウドゥピに何しに行くんだ?」 ←2回目
私 「だから!マサラドーサを食べに行くんだよ!ウドゥピが本場でしょ!」
おやじ 「それだけ?」
私 「それだけだよ」
おやじ 「変なヤツだなぁ!ハハハ~!!!」
自分が少し変わってることくらい、もはや認めてるはいるけれども。
私が見ていて飽きないインド人に言われるって何か・・・。
何かー!;
なぜかその後おやじに気に入られ、おやじの家のあるバンガロールに来いと猛烈アタックを受けだが、一人暮らしとのことなので、もちろんお断りしておいた。
更におやじが去った後に私の隣りに座ったインド人青年もイヤホンを突き破って話しかけてくる。
高原地帯を出た途端に、インドがじわじわと迫ってきている感じがした。
彼が自分のイヤホンの片方を差し出して、「一緒に音楽聴こうよ」って。
何でうちがそんなカップルみたいなことアンタとせないかんのじゃい!=3もちろん断る。
マサラドーサの本場・ウドゥピでドーサを食す
何やかんやでウドゥピに到着。
バスで話したおやじの言う通り、何てことはない普通の町。
バス停近くの宿にチェックインして、どこのレストランが美味しいか聞いて早速マサラドーサを食べに行く。
マサラドーサ 40ルピー(約75円)
ライムソーダ 22ルピー(約40円)
パリパリで美味しい。
中はカレー味のポテトサラダ?カレーコロッケの中身?みたいな感じ。
まぁ・・・劇的に美味しい!というわけでは無かったけれど。
他店のドーサも食べ比べたかったけれど、宿代が高く1泊しか出来なかったので、結局ドーサはこれしか食べれなかった。せっかくここまで来たのに笑。
でも本場というだけあって、ドーサの種類だけでも10種類以上あった。(通常はプレーンかマサラかの2種のみ)
ウドゥピのヒンディー寺院「Shree Krishna Temple」
近くのヒンディー寺院「Shree Krishna Temple」にも行ってみた。
お寺の前に大きな山車が沢山ある。
お祭りでも近いのだろうか?
立派なゴープラム(塔門)。
中に入ると丁度お祈りの時間だったのか、沢山の人が座って鐘のようなものを鳴らしながら祈りを捧げていた。カメラ禁止とは書いていなかったけど、一応遠慮しておいたので写真はありません。
ここではインド人も写真を撮っていたので、撮ってみた。
この中は?
まさかの牛舎。牛を祀っている建物なのかな?
沐浴場の近くにジブリに出てきそうなナゾの物体が・・・。
一旦宿に戻り、夜に再訪。
暑いせいか、日が落ちてからの方が人が多く、お供え物の出店も多くなっていました。
昼間、「このスペース何に使うんだろう」と思っていた、だだっ広い広場↓
夕方にはここがお祈りの場として使われていました。
この寺院の周辺でバイクや車の乗り入れも禁止されているのはこのためかな?
インドの伝統舞踊「カターカリ」を見よう!
そして夜またこの寺院に来たのは、インドの伝統舞踊を見るため。
これもここを教えてくれた人から聞いたのですが、この寺院では毎日伝統舞踊が無料で見れるのです!
場所は寺院の出口の前。(入り口の反対側)沐浴場をぐるっと回ったところ。
夜8時開始ですが、前の方の席を取るなら20分前くらいには行った方がいいかな?
インドは州によって言葉も違えば伝統舞踊も違います。
ウドゥピは 「カルナータカ州」ですが、その下の「ケーララ州」に近いので、この舞踊はケーララ州の「カターカリ」という舞踊劇でした。(多分;)
せーの・・・
じゃ~んっ!!!
こういう隈取みたいな派手な化粧をした人が沢山出てきて、ぐるんぐるん回って凄いんですが、何分ヒンディー語なので、内容はサッパリ分かりません。
神話を題材にした舞踊劇で、役柄によって顔のメイクが違うそうです。
動画でどうぞ↓
しかしこれがまた長い。最前列で陣取っていたものの、1時間過ぎた辺りで眠くなってきたため、途中で真ん中辺りに移動しました。
終わったのは10時。
約2時間、ほとんど同じことをずっとしていました。
ウトウトしてたせいで時間見ていなくて、こんな遅くまでいてしまった!と焦り、ダッシュで宿へ向かう。
夕食もまだだったので、さすがにレストラン開いてないかな~とガッカリしてると、普通に開いててしかも普通に混み合ってた。この劇を見てからここに流れてくる人が多いらしい。
昼と同じドーサの店で、「ハイデラバードビリヤーニ」を注文。
これ、辛いけどめっちゃ美味しかった!!
はっきり言ってドーサより美味しかったな;
辛いものの後は?
「ガドパド」という呼び名のインド版パフェ。
南インド周辺でよく見かけたかな?
日本のパフェとは比べられないけど、ナッツやドライフルーツが入っててこれはこれで好き。
さぁ、美味しいものと伝統舞踊も堪能したところで。
お次はプリー以来の「海」の町です!
マディケリからウドゥピへの行き方(バス)
Madikeri(マディケリ)9:15発~Udupi(ウドゥピ)14:30着
バス 約5時間15分 185ルピー(約340円)
ウドゥピのホテル
SHANTHALA LOOGING
バスターミナルから見える。
シングル:400ルピー(水シャワー・トイレ付き)
WIFI:無し。
その他:チェックアウトは24時間制。部屋は暑い。フロント横で冷たいミネラルウォーターが給水出来る
(2016.4.14~1泊)
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