アウランガーバードから更に北上し、Mandu(マンドゥ)という村へ。中央インドで最も美しい場所といわれる村だそうです。
この村は私が持っている古い地球の歩き方(12年版)には1ページ半くらいしか載っていなかったので、当然スルーする予定だったのですが、プリーで会った情報通Nさんが「今インドで一番お勧めの場所!」と言うもので、行かないワケにはいきません。
後で最新版の地球の歩き方を見ると、マンドゥだけで4ページ(以上?)くらいに増えていました。歩き方スタッフもイチオシなのでしょうか。
インドのバスは中古車の更に中古車のよろな「おんぼろ」バスが多いです。
マンドールまで行く途中のバスがまたボロくて、それが「おんぼろ」と言える可愛さは無く、「クソボロ」・・・いや、「ズタボロ」のバスでした。
それがまた同じくズタボロの道を行くもんだからまぁ凄い。「ガタガタ」どころか、「バリバリ」と音を立ててバスは行くのです。窓ガラス(プラスチック)が外れないのが不思議なくらい。後部座席なんかに座ってたら完全にお尻浮くだろうなぁ~。
道路の拡張作業途中っぽかったので、良い道になったり、悪路になったりを繰り返します;もう暫くすればかなり綺麗な道が出来るだろうと思いますが。
あ、だからインドの5Dシアターがあんなに荒かったのか?
インド人はバスで慣らしてる分、多少の揺れでは楽しくないのかもしれない・・・。
マンドゥには、15世紀に「マルワ王国」が造った多くの遺跡が残る。
バスは打ち捨てられた寺院や門を通り過ぎて村に到着する。
村は数軒の観光客用レストランとホテル以外何も無い。
ローカルの安い食堂も無い。
感覚的にはワイナードに似てるかな?(記事)まぁワイナードは宿1軒しか無かったから、それよりマシか。
そして暑い・・・けど、ハンピの暑さを経験した私は多少の暑さではたじろかない!(`・ω・´)キリッ
歩き方に載っていた一番安い宿「Tourist Rest House」は500ルピーと値上がりしていたので断念。(その代わり改装したのか普通に綺麗だった)
もう一つの「Rama Guest House」へ。
お寺の中にある。
1泊300ルピー(約540円)
室内はむちゃくちゃ暑いし、シーツも綺麗ではない。嫌な予感が的中し、夜に南京虫を1匹発見。が、他に安宿も無いのでここで2泊。その1匹を殺した後には見かけなかったし、どのみち夜は暑くて寝られなかった。
というか、私の体に南京虫に対する抗体が出来たのか、その南京虫が弱小だったのか、明らかに蚊では無い場所を咬まれているにも関わらず、かゆみは1日で治まった。
・・・抗体が出来てたらいいんだけどなぁ~(゚∀゚)
マンドゥの遺跡群は大きく4つ場所に分かれています。
初日は歩いてすぐ行ける「村の遺跡群」へ。村の中心部にあり、バス停も宿もこの付近にあるのですぐ行けます。
●ジャミマスジット(Jami Masjid)
町の中心部にあるイスラム教の大モスク。バスもこの横に着きます。
入場料:200ルピー
※「村に遺跡群」でチケットが必要なのはここだけ。他でチケットの提示は無い、というか警備員もいない。
礼拝室
インド人観光客
この子が来ているのは「パンジャビードレス」。ワンピースのようなもので、下は長いパンツを履く。インド人女性=サリーなイメージだけど、パンジャビを着ている人も多い。
カワイコちゃんは撮りがいがあるw
●ホーシャン廟(Hoshang Tomb)
ジャミマスジットのすぐ裏にある。「廟」とは「お墓」のこと。1435年に建てられた、マルワ王国ホーシャン・シャー王の墓。タージ・マハルのモデルとなったとも言われている。
が、修復中( ;∀;)
後でこれが裏側だったことを知る;
写真正面から撮れば良かった;
廟内部にある棺
●アシュラフィマハル(Ashrafi Masjid)
ジャミマスジットの向かいにある遺跡。かつてのイスラム教大学跡。
ほとんど崩れていて壁と少しの柱が残るのみ。
けど彫刻が綺麗に残っている石柱も。
今後修復されていくのか・・・そもそもここで終了なのか・・・は、誰にも分からないw;まぁ私は修復されてなければないで、そこに「わびさび」を感じるのでこれはこれで好きなんですが。
ここから見るジャミマスジット。
ここが村の中心なのです。
入り口前にはチャイ屋やさとうきびジュース屋さん、スナック屋さんが並んでいる。
ん?
屋台にぶら下がっているコレは一体・・・?
おっちゃんが持ってるこれ、
バオバブの実
なんです!
初めて見た!そういやここを激推ししてくれたNさんが「バオバブの実を売ろうと思っている」って言ってた~!!
ここ、マンドゥにはバオバブの木があります。
その実の皮は石のように固くて、振るとカラカラと音がします。販売用に乾燥させたものなんだと思います。
買ってみたw
これは・・・
何というか・・・!
値段と味はNさんの商売の邪魔になるといけないのでふせておきます笑。もしマンドゥに行かれる方がいれば、ぜひトライしてみて下さい!失敗だ!と思っても痛くはないくらいの値段なので。
ちなみにバオバブの実はスーパーフルーツとして、ビタミン・ミネラルなどの栄養価が高いそうです。
マンドゥの村は民家や寺院のペイントがカラフルで可愛かった。
昼ごはんを食べようと安めのレストランを探していると、
「スミマセ~ン、ニホンゴ、ハナセマスカ~?」
と声をかけられる。
明らかにインド人ではないイントネーションで振り向くと、60~70代くらいの欧米人のおじさんが。(インド人の日本語の発音はほとんど違和感が無い)
彼の名はロベルト。
アメリカ(ハワイ)人の彼は日本に3年住んでいたことがあるらしく、発音こそ「いかにも欧米人が話す日本語」だけど、語彙は多くて普通に話すのにさほど困らないくらい。
久々に日本語が話せるのが嬉しいのか、話が止まらない止まらない・・・;まだ彼は宿を探している途中だったので、案内することに。
「ワタシハ、カネモチではアリマセ~ン。デモ、ビンボウでもナイデ~ス。」
と言うので、500ルピー(約900円)でそこそこ綺麗だった宿に案内すると、どうやらOKだったらしくチェックイン。さぁご飯を食べに行こうとすると、一緒に行こうと言う。彼が行きたいと言ったレストランに行くと、そこは結構高めのレストランだった。(1食200~300ルピー)
私 「う~ん、ちょっと高いなぁ~」
ロ 「ダイジョーブ、1つ注文して、2人で分けマショ~ウ」
・・・金持ちではないけど貧乏でもないという彼。若干おごりを期待した私がバカでした。一番安いメニューを探す私に対し、
ロ 「ワタシハ、肉が食べたいデ~ス」
・・・わざわざこんな高いレストランで肉メニュー食べるなんて;(※肉が入ると値段がかなり高くなる)
結局断れず(ニホンジ~ン!)チキンビリヤーニを注文。
色々話していると、かなりの旅好きでインドも何度も来てるとのこと。定年退職したものの、半年働いて半年旅行、といった感じ。仕事は弁護士だけど、週末はハワイで挙式をする日本人用に牧師をしているらしい。
ロ 「妻と2人で北朝鮮にも行きマシタ」
・・・ど変態やなこの人( ̄ー ̄;)
北朝鮮ではガイド1人、ガードマン1人が付いて常に一緒に行動しなければならなかったらしい。
ロ 「北朝鮮の人達はみんな穏やかデシタガ、痩せている人が多かったデス。私はガイドに”なぜみんなは痩せているのに、キムジョンイルは太ってるんですか?”と聞きマシタ」
私 「えっ!?そんなこ聞いて大丈夫だったの?」
ロ 「ツギノヒ、逮捕サレマシタ~!Hahaha~!」
私 (バカなんだろうか・・・この人・・・;)
ロ 「牢屋に入った後すぐ裁判所に連れて行かれて、裁判を受けマシタ。彼等は私が”キムジョンイルがデブ”という悪口を言ったとすごく怒ってマシタ」
私 「(そりゃそうなるわな!)それでどうしたの?」
ロ 「罰金を払って牢屋を出ましタ」
そうか・・・弁護士だから釈放金を払うだけのお金はあるんだろうな。この「釈放金」がいくらだかは忘れたけど、日本円で何10万円だったと思う。
その他にも海外で会った韓国人に「ノース・コリヤ(北朝鮮)かサウス・コリヤ(韓国)か?」と聞いて怒られたり、(←海外旅行している北朝鮮人なんて100%いない)とにかく「え?何でそんなこと言っちゃうの?」という話が多すぎて、ポカ~ンとしてしまった。
この人、本当は弁護士なんかじゃあないんじゃ・・・と私が疑い始めた頃、ロベルトはバッグから数枚の写真を出してきた。そこに今よりも若いロベルトと握手しているのは・・・
小泉純一郎元首相!!Σ(゚д゚;)
更に次の写真を見ると、
森喜朗元首相!!Σ(゚д゚;)
弁護士×日本語が話せる、というので各界の著名人とも繋がりがあったらしい。
ロ 「日本で通帳を作る時、保証人がないと作れないと言われマシタ。デモこの写真を銀行の人に見せると、すぐ作ってくれマシタ~。」
へぇ~・・・日本のお固いシステムでもそんな臨機応変な対応する時あるんだなぁ~。
ロ 「アナタハ、安倍総理をどう思いマスカ~?」
私 「まぁ私は反対派だけどね。」
ロ 「ソウデスカ~。ところで料理まだデスカネ~?」
うおぉ~い!!!
こっから深い話にでもなるのかと思いきや、振りっぱなしかぁ~い!!!(゚∀゚;)安倍政権賛成派だったのかな・・・?
その後も色んな武勇伝らしきものを聞いて宿へ戻る。
ロ 「今日夕陽を一緒に見まセンカ?」
私 「いやぁ~面倒くさい疲れてるからやめときます」
ロ 「宿出てすぐの遺跡のとこなら近いから大丈夫デショ?夕方アナタの宿に迎えに行きマ~ス!」
私 「(なんて強引な;)うん。じゃあ待ってます」
その日の夕方。
彼は夕陽が落ちても宿に迎えに来なかった・・・。
うぉ~い!!!
結局誘っておいて放置か~い!!!(;´∀`)
いやぁ、海外旅してると変な人には沢山会うけど、久々にワンランク上の変な人に会ったなぁ~。。。まぁ面白かったけど。
アウランガーバードからマンドゥへの行き方(バス)
①アウランガバード(Aurangabad)18:30発~インドール 4:45着
バス 約10時間15分 496ルピー(約900円)
※インドール行きバスはすごく混むので、プライベートバスの方がおすすめ。(バスターミナルの客引きはスリーパーで640ルピーと言っていた)
インドールの「SAREATE」バスターミナル着。早朝着いたけどバスターミナルには人も多い。まぁまぁ大きな町で周辺にホテル有り。
②インドール 6:30発~ダハール 8:30着
少しいいバス 約2時間(途中20分停車) 60ルピー(約110円)
※インドール行きの直通バスは「SAREATE」バスターミナルから約4Km離れた「GANGWAL」バスターミナルからしか無いと言われた。未確認なので本当かどうかは定かではない。
③ダハール 8:40発~マンドゥ(Mandu)10:30着
バス 約1時間50分 30ルピー(約55円)
※ジャミマスジットの隣りに着く。安宿はその周辺にある。
マンドゥの安宿
バス停近くに安宿が数軒ある。小さな村なので、その辺の人に宿の名前を言えば教えてくれる。
●Rama Guest House
シングル:300ルピー(約540円)
水シャワー付き。
WIFI:無し
行き方:バス停から屋台が並んでいる方へ。お寺の中にあるゲストハウス。
その他:夏場はむちゃくちゃ暑い。南京虫目撃。が、多分暑くない時期なら出てこないレベルだと思う。お寺で冷たい水が補給できる。
(2016.4.29~2泊)
その他泊まっていない宿↓
●Rest House
シングル:500ルピー(約900円)
バスを降りてすぐ目の前にあるゲストハウス。部屋はそれほど広くないものの、最近改装したのか普通にきれい。
●HOTEL ROYAL PALACE Ⅱ
シングル:400ルピー
ジャミマスジット前の道を南へ数分歩いたところ。部屋は見ていないけど、南京虫のことを考えるとこのにしておけば良かったかも。下のレストランは宿から近くこの辺りではまだ安め。というか、近くのレストランはここくらいしか開いていなかった。
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