ティオ村のちょっと変わったキリスト教のミサ
ティオ村滞在最終日。
この日は日曜日なので、朝教会のミサに参加する。
村の人達はブゥードゥー教のお祭りにも参加するけど、キリスト教のミサにも参加する。
まぁその辺は日本同様ユルいみたい。
キリスト教のミサは司祭様が聖書を読み、全員で聖歌を歌ったりし、この教会でもやっていることは同じ。
しかし他の国では聖歌を歌う際パイプオルガンが使われるところ、ここでは太鼓とシンバルのような民族楽器で演奏されるのでドンチャンドンチャンと、とても「聖歌」というイメージからはかけ離れた光景だった。
更にミサの後に、この教会の建設費用の寄付金を募るというイベントが発生し、寄付をしたい人が直接前に出て担当の人にお金を渡す。
それがまた日本では考えられない回収方法で、寄付金を受け取った担当の人はその場でお金を数え、
「この人は◯円、寄付してくれたぞー!」
とマイクを使って声高に金額を発表するのである!
それに応じてみんな拍手をするのだけど、額が大きい場合は太鼓とシンバルでドンチャンドンチャンと騒ぎ立てる。
うーん、現金社会!!(゚∀゚)
赤と白の服がシスター達。
神父様。
教会にいた子供達。
お祭りの寄付金が持ち逃げされる
ここでロジェさんから悲しいお知らせが。
お祭りの寄付金は50万セーファー(約9万5千円)集まったのだけど、その内20万セーファー(約3万8千円)が持ち逃げされたとのこと。。。
更に残念ながらオロ様は見れないと。
「20万持ち逃げされたからオロ様に払う分のお金が無くなったのかな・・・」
と相談する私達。
ブゥードゥー教の神様=お金という図式が頭の中で既に成り立っている。
オロ様はコトヌーで会ったベナン人も「特に女の人は危ない。みんな家の中に隠れて、音だけ聞くんだ」と言っていたので是非見てみたかったのだけど。
その代わり本日は「エグン様」という神様がいらっしゃる予定。
神様は夕方くらいに出現予定なので、その後みんなで車に乗り込みロジェさんの血族?友達?がいる「ボボイン村」という村へ行く。
ボボイン村・・・思わずもぅ1度聞き返してしまった。
ベナンの主食・インニャムピレを食べよう!
昨日同様ロジェさんの弟(タダ食い男)も加わり、ぎゅうぎゅうの車内で数時間、ボボイン村に到着。
ここでお昼ご飯ということなんだけど、ここへ来たのは昨日食べた「インニャムピレ」をまた食べるため。
インニャムピレとは、ゆでたヤムイモを杵でついてお餅みたいにしたもので、ベナンの主食。
日本でいうとお米みたいな立ち位置。
これは私達が言い出したのではなく、ロジェさんのはからい。
昨日私達があまりにも「インニャムピレ美味しい!」と連呼していたので、もぅ一度美味しい場所で食べさせてあげたいとなったのだろう。
Y君「田舎のおばあちゃんちで、美味しいと言ったものが毎日出てくるような感じですよね・・・」
本当だ!
しかも今回は目の前でイチから作ってくれたのだけど、完全に餅つきの要領で驚いた。こういう風に作っていたのか~。
杵と臼でペッタンペッタン!
犬も見守る中、2人がかりでも息がぴったりでぶつからない!
まだ出来るまでに時間がありそうだったのでちょっとだけ村散策。
猫さ~ん!!
作物の貯蔵庫かな?
これは中が炊事場のようになっていた。
村の子供。
壁に絵が描かれている家も。
誰かがペンキで描いたようなちょっと毒々しい葉っぱ。
岩の上に登るY君と夫妻。(私は面倒臭かったので下で待機w)
おーい!( 」゚Д゚)」
インニャムピレ完成。
ソースはピーナッツソース。
つきたてのインニャムピレは美味しく、久々の違うテイストのピーナッツソースも良かった。
肉はチキンとホロホロ鳥が入っていると言うので、「ホロホロ鳥!?食べたい!」と思ったものの、私に取り分けられたのは「ネック=肉がほぼ無い」部分だったのでしょんぼりしているとバンビさんが肉を分けてくれた。
ホロホロ鳥はフランス料理にも使われる高級食材だけど、生息域はアフリカなのでこの村でも普通に放し飼いされている。
初めて食べたホロホロ鳥は意外にも鶏肉とは全然違う味で、どちらかと言えばビーフよりで味が濃い。
かなり成長しているからか、調理法のせいなのか、結構筋肉質で硬かったけれど、悪くはない。
ボボイン村から再びティオ村へ戻る。
ベナンの変わったピクニックスタイル
この後の予定はピクニックをすると言われたのだけど、もはやボボイン村でご飯を食べた時点でピクニックのようなものである。
ロジェさん「村へ戻ってピクニックだ」
私達「ピクニック?」
ロジェさん「ピクニックだよ。知らないの?」
私達「いや、ピクニックは知ってるけど・・・」
ロジェさん「結構遅くなったからピクニックが終わってるかもしれない」
・・・ピクニックが「終わる」ってどういうことだろう?と全員でキョトンとなりつつも、とりあえず身を任す。
ピクニックは昨日のサッカー場の近くで行われていた。
・・・こ、これがピクニック?Σ(゚д゚;)
大きなタープテントの下には長机とイスが並べられ、集まった村人達がそれぞれ飲み食いしている。更に広場では歌が歌われたり、音楽隊が演奏したり。
なるほど、、、これが本来のピクニックだったのか。
河川敷でビニールシートをひいてお弁当を広げるような小規模なものはどうやらピクニックとは言わないらしい。
私が今までやってきたピクニックはピクニックにしてピクニックにあらず!
既にボボイン村でご飯も食べてワインも飲んでいるのでお腹いっぱいな私達は特に何も買わずにテーブルについて見ていたのだけど、ピクニック責任者?が「日本人に!」ということでビールやらジュースやらを全員に、人数分以上に振る舞ってくれた。
「足りなかったら言ってくれ!」とまで言う太っ腹さ。
このギネスは何とベナン産!
しかしめっちゃ苦い!
黒ビールだから苦いのは承知だけど、普通のギネスより明らかに苦い!というか美味しくない!←コラ;
みんなで乾杯!
私達のテーブルの周りは常に好奇の目を向ける子供達に取り囲まれている。
このコの髪型がまたかわいい。髪の先におもちゃみたいな飾りが付いている。
私達の寝床を無償で提供してくれた市長さんにも挨拶しに行く。
市長さんの写真を撮り忘れたけれど、奥様の写真を。
この同じ服の女性陣、なんと全員市長の奥さん!
ベナンは一夫多妻制と聞いていたけど、初めてこれだけの女性を目の当たりにすると圧巻。
ケンカとかせんのやろか。
(今まで行った国でも、田舎の方では財力がある人は養えるだけの女性をめとれる、という風習が残る場所があった。)
ベナンでは女性も男性も太っている方が「お金に困ってない」という意味でモテる。さすが財力のある市長。奥さんは全員もれなくふくよかでいらっしゃる。
市長に一番近い席に座っていたのは第一夫人かな?
見たことの無いタンバリンのような楽器お持って演奏している女性陣がいたので、近づいて楽器を見せてもらうとプラスチックのお皿で意外と味気ない。
演奏していた女性達。
広場でのカラオケ大会?は実に盛り上がり村人もヒートアップ!
歌っている人に近寄り踊り出す人が続出したので、スタッフが収拾をつけようと踊り狂う人達を押し戻したのだけど、1人のおじさんだけは何度押し戻されてもまた戻って来て踊りだしていた。
イヤホ~ッ!!!
これまた年齢にそぐわないキレキレの腰の振り具合で、めちゃくちゃ面白かった。
動画を撮ったのだけどなぜか今ファイルが開けない;
村の子供達。
「フォトフォト!」と言われるので撮るのだけど、笑っててもいざカメラを向けると「ピッ」と気をつけの姿勢になるのでちょっと可愛くて面白い。
一度撮るとどんどん仲間が集まって来る。
あ、これ色が信号みたい。
この3人の男の子の服は色は黄色×青だけど、柄は全部違ってオシャレ~。
ピクニックをある程度のところで切り上げた頃、「エグン様が来るぞ!」と。
おブードゥー教の神様・エグン様(オグン様)登場!
待ちかねたブードゥー教の神様が登場!!!
こちらの神様は「エグン様」。
現地での発音は「エグン」だったけど、後でネット調べると「オグン(Ogun)」という神様が出てきたので、同一人物かな?
ただ人によっては「クビト」と呼ぶ場合もある。
エグン様はこの後も色々な種類?が出てくるので、もしかするとそれぞれ呼び名が違うのかもしれない。
ちなみに前回見たザンベト様は「死者の魂」なので触ってはいけないと言いつつ、村人は触っていのだけれど。
エグン様は絶対に触ってはいけない!とのこと。
神聖だから?触ると災いがあるとか?と思ったけれど、何とも意外な理由だった。(後述)
エグン様は急にダーッ!!と走り出し、その度に近くにいる村人は、大人も子供もワーッ!!と本気で一斉に逃げ出すので面白い。
日本のお祭りでいう天狗やダカのような感じなのだけど、子供だけでなく大人も真剣に逃げる。
何なら慌てすぎて転びまくる人続出。
エグン様が私達にちょっとでも近づいてくるとロジェさんがマジ顔で「早く逃げろ!!」と私達を追い立てる。
更にエグン様の近くにいるサポート役の人達も、細い木の棒を持ってエグン様の衣装が他の人に当たらないようにガードしている。
一体なぜそこまで本気で逃げるのかと思っていたら、Y君が「ロジェさん曰く、ちょっとでも当たるとすごい額の罰金を払わないといけないらしいです」。
ま、また金ーーー!!!
さすがブードゥー教の神様。
お金に対する執着心!
そもそもエグン様て何の神様!?もっと言うなればこのお祭り自体もどういった祭りなのかも分からない。
(Y君が聞いたところハッキリした答えが返ってこなかったそう。ベナンでは大体ブードゥー教に関することを聞いてもあやふやな答えしか返ってこないらしい。=みんなよく分かっていない)
一応ネットで「オグン」と調べると、軍神だとか鍛冶を司るだとか戦士だとか色々出てくるけれど、どうも国によって違ったりもするようなのでこれまたハッキリ分からない。
実際見て分かったことは「金に貪欲」ということだけである。
ピンポイントでカツアゲしにくるお金に貪欲なエグン様
私に近づいてきたエグン様。
やばい!逃げないと(多額の罰金が)!!
と、逃げようとすると。
「金出せや。」
え、えぇ~!?
既に10,000セーファー、カツアゲされてる 奉納してるのにぃ~!?
でもちょっと面白いので200セーファー(40円)渡す。
この際も触ってはいけないらしく、ロジェさんに一度渡してからお金が渡された。
しかも手、めっちゃ普通の軍手っぽいー。
お金を受け取ったエグン様は私の前でちょっとくるくる回ってその後みんなのところへ行き、またカツアゲして行った・・・。
このエグン様、ちょっと面白いのが背中に人形がついていて、エグン様が頭を下げると「パカッ」と人形が出てくる。
「パカッ」
・・・ますます何の神様なのか分からない。
ちょっと休憩中のエグン様。
ちょっと休憩中のエグン様2。
お座りになられてるエグン様。
クルクル回るエグン様。
エグン様は基本的にクルクル回る。そして突然走る。
ド派手なエグン様も登場。
ピンクのエグン様。
このちょっと色合いの可愛いエグン様は他のエグン様とひと味違い、なかなかの技を持っている。
クルクル回ったかと思うと、被っている布を頭から外し、そのままクルクルと回し、サッとまた頭に被る。唯一「おーっ!」と観客が湧く。
めっちゃシバくエグン様
そんな中、急に走りながら広場に入ってきたエグン様が。
ロジェさん「気をつけて!あれはめっちゃシバくヤツだ!!」
えっ何めっちゃシバくヤツって!?
外国人をボコるのはオロ様だけじゃなかったの!?
↓めっちゃシバくタイプのエグン様。
枯れた葉っぱを束ねたようなものを持っていて、地面をバシッバシッとシバきながら走りまわるエグン様。
逃げ惑いすっ転ぶ村人。
これも神様とは・・・。
日が暮れて少し暗くなってきた頃、まだエグン様達はヤイヤイやっていたものの、村人達はポツポツと帰り始める。
Y君「暗くなると神様が凶暴になってくるみたいです。」
どんな神様や。
そういうわけで、私達も神様が凶暴化する前に家路についた。
以上、ティオ村でのブードゥー教のお祭り。
今回見れたのはザンベト様とエグン(オグン)様。もし次回があるなら是非ともオロ様を見てみたい。
ちなみにベナンで一番大きなブードゥー教のお祭りは1月にあるので、気になる方は是非。
結局ブードゥー教を解明するのは難しい
翌朝、ティオ村の子供達。
お世話になったロジェさん夫妻ともお別れ。
一応みんなで少しのお金は渡したけれど、本当こういう感謝ってお金では表せないと思う・・・んだけど、ベナンでは表される気がする笑。
本当に楽しかったし、いいものが見れたし、来て良かった!
ベナンの良さを力説し、私をベナンに導いてくれたY君にも多大な感謝!
結局ブードゥー教とは何か。
お祭りに行く前、ブードゥー教について調べると「呪い、魔術」的なイメージがあったけれど、まぁ今のイメージって「金」しか無いよね。。。
Y君曰く、ブードゥー教は未だ謎が多いらしく、それを研究しにベナンに何度も来ている学者さんもいるとのこと。これが解明できたら結構凄いよなぁー。
最後にみんなで記念撮影。
右のナゾの余白~!
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コメント
旅行は本当にいいですよね
私は車中泊が大好きで、全国を車で寝泊まりしながら
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先日は北海道を一周してきました(2週間くらいかかった)
車中泊のサイト作ってます。
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よろしければ遊びに来てください!
コメントありがとうございます!
北海道いいですね~(*´ω`*)私も昔何度か旅行しましたが、その時は電車でした。車のドライブも絶対楽しそう!また行きたい場所の1つです。ネット環境整ったらブログ遊びに行きますね~♪
しほ