瀬戸内海に浮かぶ香川県の小さな島「高見島(たかみしま)」。瀬戸内国際芸術祭でも使用されていた島で、2019年の秋会期では一番ちゃんと作品を見た島なのに、全くレポートしていない・・・・・・。なので、今更ですがまぁ自分の記録のために綴ります。
今回はアート作品ではなく、島案内。
なぜカワウソ?
近くにいたおっちゃんに聞くと、昔はこの島にはカワウソが沢山いたそうです。
昔ながらの町並みを今も残す島・高見島
高見島では昔ながらの石垣をもつ集落が今も残ります。石垣にはこのようにきれいな断面のものと、ごつごつした石のままのものがあります。これは江戸時代に旧浦集落が大火事になり、当時の人名(にんみょう)が中心になって石垣を築き、計画的に造成し家を建てた時のもの。中でも中塚邸の石垣は高さでも美しさでも、非常に立派。
中塚邸のすぐ隣りにあるのが「シアトル坂」と呼ばれる石段。明治時代、中塚家がシアトルに移住したことからこう呼ばれるようになったとか。坂の上には同じく渡米した2軒の山下家もあります。
高見島は島自体が山のようなものなので、坂が多いのも特徴。どんどん坂を登って行くと、瀬戸内海が一望できる気持ちの良い景色に巡り会えます。
坂を登ったところにあるのは、弘法大師の開基と伝えられている大聖寺(だいしょうじ)。映画「男はつらいよ 寅次郎の縁談」のロケ地にもなったお寺。ここから見る景色も抜群なので、休憩地点としてもおすすめ。
お寺の門をくぐり、振り返って見上げると、屋根を必死で支えている力士像がいます。一体なぜ。でもちょっとかわいい。
高見島を含むこの周辺(塩飽諸島)の島には、かつて「両墓制(りょうぼせい)」という墓制習俗がありました。
両墓制とは、人が亡くなった時に、遺体を土葬する「埋め墓」と、石塔を建てて霊魂を祭る「参り墓」、2つのお墓をつくる習俗です。上の写真でいうと、右が埋め墓、左が参り墓。
佐柳島や本島にもありましたが、火葬が浸透してきた現在は、土葬することはほとんど無くなっているそう。
龍王山に登ろう!
高見島には、瀬戸芸のボランティアも含めて何度か来ていたので、瀬戸芸最終日にはこの島を形成しているとも言える「龍王山」に登りました。
中塚邸の近くの石垣に、登山道が描かれたMAPが貸出されていたので、借りて行くことに。でもまぁ・・・・・・ね、私が重度の方向音痴なせいなのだとは思いますが、この地図がさっぱり分からず、結局「紫のおばちゃん」の所で道を聞くことに。
※「紫のおばちゃん」は、島の人なら誰でも知っている髪の毛が紫色の、めっぽう明るい楽しいおばちゃんなのです。
おばちゃん「姉ちゃん、一人で行くん!?イノシシ出るかもしれんし、今山に詳しい人がもうすぐ来るから待っとき~!」
ということで、お言葉に甘えてその「山に詳しい人・Aさん」を待って一緒に行くことにしました。イノシシ避けの鈴も貸してくれたけど、とりあえずこの日はイノシシとは遭遇しなかったので良かったです。
登山道は沢山あるのですが、初心者は一番分かりやすい遊歩道で行くのがいいとのこと。「祇園社」の隣りの道から登るルートが分かりやすいです。
途中にこういった朽ちた人工物がいくつかあってので、Aさんに聞いてみました。
Aさん「高見島では昔、除虫菊の栽培が盛んだったんです。これらは山の上の方にある畑から、除虫菊をカゴに入れて降ろすケーブルカーのような役割を果たしていたのです。」
除虫菊(じょちゅうぎく)とは、殺虫成分のある花で、正式名称は「シロバナムシヨケギク」といいます。蚊取り線香の原材料として、第二次世界大戦前までは盛んに生産され、海外にも多く輸出されていました。戦後は安価な化学製品が使用されるようになったため、除虫菊の栽培は衰退したのです。
高見島もまた、現在ではごくわずかしか栽培されていません。これは紫のおばちゃんの自宅に飾られていた2016年の除虫菊の収穫風景です。初夏に花をつけるようなので、その頃にまた行ってみたいなー。
登山道の途中には、何合目か書かれた立て札と共に、手作りの木のベンチが設置されています。この登山道は、今回道案内をしてくれたAさんも含む、高見島を愛する有志の方々によって整備されています。高見島には島民や有志によって結成された「さざえ隊」というボランティア団体もあり、島の美化や、観光ガイド等を行って過疎化が進む島を活気づけようと活動しています。
登山道の整備のために、毎年有志が集まるそうなので、今年は私も参加しようと思っています。
登山道は大体こんな感じ。ここはまだ分かりやすいですが、進むにつれてどんどん怪しくなっていくので、一人で来なくて良かったと安堵。この遊歩道も有志の方々が整備されていますが、冬場はほぼほぼ放置されているとのことなので、行くのであれば春くらいがいいかもしれません。
山頂展望所から望める「小手島・手島」が亀の親子のようでほっこりしました。
山頂まで来たところで、Aさんに「三角点には行きますか?」と聞かれました。
「三角点(さんかくてん)」とは、国土地理院が作った経度・緯度・標高の基準になる点。まぁ簡単に説明すると地図作成等のために測量した場所で、山頂付近にはその目印となる「三角点標石」があるのです。
登山好きな方の中には結構この標石がある場所にこだわる人も多いようですが、私はそこまで興味は無いし、ましてや山ガールでもないので(年齢的にも)、別に行かなくてもいいかなと思ったのですが。
Aさん「龍王山の三角点は、山頂とは少し別の場所にあるんです。実際の山頂は”神域”とされている場所なので、島民がここには建てないでほしいと反対したことから、違う場所に建てられたみたいですよ。」
それを聞くと何だか行きたくなり、連れて行ってもらうことに。
非常に分かりづらい場所にありました。赤と黄色のテープが巻かれた木の先にあったかな?
確かに山頂よりも少し下の位置にありました。
来た道を少し戻って、龍王宮へ。
今はただ小さな祠があるだけ。鳥居も崩れていました。
帰りは違う道で戻るか聞かれたけれど、なかなかハードらしいので、大人しく同じ道で戻ることに。
補足として、地すべりして道が狭くなっているような所がいくつかあったので、行かれる方はトレッキングシューズが最低でもスニーカーで。
次回は2019年瀬戸内国際芸術祭で鑑賞したアート作品を紹介します。
高見島への行き方や、注意点はこちらの記事をご参照ください。
雑記帳|どうでもいいひとり言
一年って経つの早いですね・・・。年が明けきって、今回がようやく今年初のブログ更新。
去年の瀬戸芸が終わって以来、何だか慌ただしいのかボ~ッとしていたのかよく分からん感じで、いつの間にかまだ先だと思っていたオリンピックイヤー。聖火リレーのボランティア、応募したけど当選するかなぁ。香川県内で1,500人って、今イチ多いのか少ないのかピンとこない。
去年の目標って何だったかな~と自分のブログを読み返すと。
「ブログを週一で更新する」
え?誰?そんなこと言ったん?
多分私じゃないわ。
その他に
・お金ためること
・色んな人と出会うこと
あー、これは達成してるかな。出会うことに関しては、瀬戸芸のボランティアでもそうだし、Webライティングの取材でも色んな人に出会ったし。
そして、今年の目標はズバリ。
自分磨き!
というか、この歳で一体いつまで自分磨きせないかんのって感じが無きにしもあらずやけど。
まぁもっと細かく言うと、まず言葉使いを直したいかな~。
これは去年から始めたライティングの仕事の影響。取材先でインタビューしている時なんかに、間違った日本語や変な若者言葉が出たりするとライターとして良くないなと思ったので。特に気を抜くとつい出そうになるのが「めっちゃ」とか「マジで」とか;
あと私、敬語以外の一人称が「うち」なので、ちゃんと「私」に直そうかと。
何か、ライターとしてだけじゃなくて、自分が理想とする女性像はそんな言葉使いしないしね。ちなみに私の理想の女性像は、アナウンサーの夏目三久さん。なので、朝のニュースはもちろんあさチャン!です。
このブログもちゃんとした文章で書かないとな~とは思うのだけど、まぁこっちはこっちで趣味として切り離して、今まで通り誤字・脱字・方言・暴言満載でやっていこうと思うので「ライターのくせにクソみたいな文章」とか言わないでね♡
今年から会社の人と一緒にヨガも通い始めました!
何か、ヨガマット持って電車に乗ってる女性って憧れません?笑 まぁ私は田舎なので、もちろん車通いなんですけど。
ヨガの本場・インドで数回しかやらなかったのにな~。家ではYoutube観ながら頑張ってます。
去年の記事を読み返した時に「初夢が結婚式のリハーサルだった」と書かれていて思い出したけど、所詮夢は夢でしかないのですね・・・。今年は初夢すら見ていない。
話変わるけど ↓昨日観た映画
韓国映画の「パラサイト 半地下の家族」。
韓国フリークの友達がインスタで激推ししていて、気になったから観に行ったんだけど、めちゃくちゃ面白かった!上映中、終始前のめり。コミカルで風刺も効いてて、でも先が気になるホラーのようでもある。
その友達に映画観たよ!って報告したら、「私は酸素薄く感じて息苦しくなった」って。確かに!集中しすぎて観終わった後はどっと疲れた;
事前情報無しで行ったから、まぁ最近情勢的に韓流ブームも落ち着いてるし、そんな混んでないだろーと思って上映時間ギリギリに着いたら、ほとんど席が埋まってて焦りました。それもそのはず、去年のカンヌ国際映画祭で最高賞とってるやん。
来月はさぬき映画祭!毎年予定が入って行けんくなるけど、今年は行けるかな~。
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