ナミビアの世界遺産・ナミブ砂漠観光。
バスなどの交通機関の無いナミブ砂漠に、何とかヒッチハイクで辿りついた私は、ナミブ砂漠の観光拠点となる「Sesriem セスリエム」という小さな町で1泊。
前回、我が子のように心配してくれた老夫婦に「夜は危ない」と言われてしまったので、結局ナミブ砂漠での夕陽は見れませんでした。
↓前回の記事
今回は朝日が登る時に見ることができる、通称「デッドフレイ」と呼ばれる絶景を見に行きます。
ナミブ砂漠の絶景「デッドフレイ(Dead vlei)」とは?
ナミブ砂漠で朝日を見る場合は、通常「Dune45」というポイントへ行くのですが、朝日ではなく「朝日が登る瞬間に見られる絶景」として有名なのが「デッドフレイ(Dead vlei)」です。
日本語では「死の谷・沼」。何だか怖い名前だけど、ネット検索して出てくる写真がこちら。
写真元 :http://likeshare-world.com/3940
どうですか!まるで絵画のよう!
「デッドフレイ(死の谷・沼)」と言われるように、ここは約千年前に干からびた沼地。
千年前!?と思うけれど、ナミブ砂漠自体が約8千年前に形成された世界最古の砂漠なのです。
オレンジ色の部分は朝日に照らされた砂丘、そして影になった部分の乾いた沼と枯れた木。
この光景が見られるのは、朝日が登った瞬間だけです。
なぜかと言うと図解にするとこんな感じ。
私が適当に描いた絵なののですが;お分かり頂けるでしょうか。
太陽が低すぎると左側の砂丘に日が当たらないし、高すぎると枯れ木がある部分が影にならないんですよね。
季節や天気にも左右されるので、同じような絶景が見れるのかは多少の運が必要です。
ナミブ砂漠でヒッチハイク
ナミブ砂漠2日目。デッドフレイを見に行くために早朝5時半に起床。
しかし、再々書きますがセスリエムのキャンプサイトから砂漠の観光ポイントまでは歩くには遠く、バスも無いので今回もまたヒッチハイクをしなければならないのです・・・泣。
早朝は暗いため、前日の夕方からキャンプサイトの宿泊客に「明日の朝乗っけてってもらえない?」と勇気を出して聞きまくっていたのですが、みんなツアーで来ている、もしくは満車とのことで断念。
バーにいたスタッフに「朝ゲートの前に車が並ぶから、1台ずつ聞いていけばいいよ!」と言われ、そうすることに。
実際ゲートのオープン時間の6時過ぎに行くと、確かに車は並んでいるけれど、辺りは真っ暗。
ヘッドライトで照らしながら、停まってる車の最後尾からアタック。
ノックしてとりあえず窓を開けてもらい、、、
「すみません。砂漠まで乗せて行ってもらえませんか?」
と聞くものの、めちゃくちゃ不審な目で見られる。
そりゃそうだ。
早朝と言えどこんな暗い中、見ず知らずのアジア人を乗せるなんてそこそこ勇気がいると思う。(観光客はほぼヨーロッパ系)私だったら絶対乗せない笑。
1台目は席は空いているにも関わらず断られ、2台目をノックすると・・・
あれ?アジア人?
車にはアジア人男性1人のみ。
日本人かは分からなかったので、英語で聞くと、何とOKとのこと!
助かった~!!アジア人少ないところはやっぱアジア人仲間意識強いよな~と思っていると、何と日本人だった!
怪しげな日本人を拾ってくれたのは、世界一周一人旅中の「Tさん」。
Tさんは首都のウィントフックからツアーで行く予定だったのだけど、1人でも参加できる安いツアーの出発日程が合わず、結局レンタカーを借りて1人で来たとのこと。
ウィントフックからここまでは6時間~7時間くらいかかるって、、、その距離1人は辛いなぁー。車中ずっと1人カラオケで凌いだらしい笑。
ヒッチハイクのため、朝日が見られるポイント・Dune45に行くか、デッドフレイに行くかはドライバー次第だったのですが、運良くTさんもデッドフレイに行きたいとのことだったのでラッキー!
砂漠へのゲートが開くのは日の出の30分前(この時は6:15でした)。
絶景見られるか!?「デッドフレイ」の現状
デッドフレイを見るには日が登りきらない内に到着しなければいけないので、結構車を飛ばします。
Maps.meの「2×4 Parking」で車を降り、ここからはソフフスレイへと向かう専用の4WDに乗り換えます。
4WD:往復150ナミビアドル(約1,200円)高っ!
到着した時は既に日が登り始めていました。
ちなみに昨日の老夫婦の車は4WDだったので、この車を使わずソフフスレイまで行きましたが、たとえ自分でレンタカーで4WDを借りたとしても、相当慣れている人以外は、ここで乗り換えることをおすすめします。
老夫婦は何度もここに来て慣れているので、車がスタックしても上手く操作して切り抜けてましたが、普通の人は絶対無理です。道はあって無いようなもの、砂にタイヤを取られて立ち往生する危険性があります。
4WDは私達より来るのが遅かったの上、ある程度人が集まるまで待ったので、間に合うのかな~と不安だったんだけど、やはり;
デッドフレイに着く途中で結構日が登ってしまいました泣。
到着後、やや駆け足でデッドフレイに向かう私達。
おー!右側の砂丘には日が当たってるけど、まだ枯れ木のある場所は影だから丁度いいんじゃ!?
近くまで行くと乾いた沼地はなぜか白く、そこに枯れた木々がにょきにょきと生えている。見たことのない光景で思わず「おぉ~」と言ってしまうのだけど、さてさて、写真はどうかな?
ん~???
アレ???
何か思っていた感じで撮れない。
思っていたやつ↓
私のカメラはミラーレスだけど、一眼レフを持っているTさんも「ん~?何か違いますね~?」という感じで、「時間遅かったから?」「天気がちょっと曇っていたから?」などなど話してたけど、時間のタイミング的には良かったはずなので、結果的に天気のせいだろうということに。
が、後で他の人のブログを見ても大体私の写真のような感じではあるので、やはり綺麗すぎる写真は加工しているからでしょう笑。
皆さん、デッドフレイの綺麗すぎる写真を見て期待しすぎないように。
実際はこんな感じですw
一応カメラの彩度を上げて撮るとそれっぽく撮れますが。
まぁ私は写真映りどうこうよりも、結構この場所好きですけどね~。
むしろ日が当たってる場所よりも、影になってる方が「死の沼!」って感じで好き。
何かハリー・ポッターの映画とかで出てきそう。薄暗くてヴォルデモート卿とかいそうな雰囲気。
この後左手側にある「ビッグ・ダディ」という砂丘に登ったんですが、先にその後の日中撮ったデッドフレイの写真がこちら。
ここは枯れ木が無いところ。
地面は石灰質なのかな?白くてゴツゴツしてます。
ちょっと天気悪いのが残念すぎる;
沼が千年前のなら、この木々もそのくらい前ってこと???
よく知らんけどとりあえず触っとこ~。
この地面も何か芸術性を感じる♪
砂丘「ビッグ・ダディ」に登ろう
この砂丘・・・本当にしんどかった;
これが「砂丘」でなくただの「山」なら、何てことない高さなんだけど、もぅサラサラした砂に足を取られまくられながら進まないといけないので、進んでるのかどうかも分からんレベル。
そして山頂がどこだかよく分からないのでここで終わり?と思ったらまだ高い場所がありーの。
ただ景色は素晴らしい。
ここはまだ途中だけど、かなりヘトヘト;
↓私達の逆側から来たご夫婦。
ビッグ・ダディ名物「砂丘ダッシュ」!
一気に駆け下りるおばちゃんw
当然ゆっくり降りることもできるのだけど、なぜかビッグ・ダディを下る人はみんなダッシュするらしい。
私達はもう少し先へ行きます。
噛まれたらヤバそうなアリ。比較が無いけれど物凄く大きい。
左の白い部分がさっきいたデッドフレイ。
う~ん、きれい。
頂上は見えているのになかなか辿りつかない。
足を1歩進めると2歩分くらいずり落ちる・・・何度「ここで待ってます」と言いそうになったことか。多分Tさんがいなかったら早々に諦めていたと思う。
デッドフレイ全景。
頂上到着!!
一応笑ってはいるものの瀕死状態。
いや、ここほんと午前中やからまだ良かったものの、真昼に来たら死ぬと思う。
Tさん「近くに”ビッグ・マム”っていう砂丘もあるみたいですが・・・」
私「私は待ってます。(←即答)」
Tさん「僕ももういいかな~」
そんなわけでデッドフレイを後に、「Dune45」に。
Dune45と動物たち
Dune45の砂丘の上に豆粒のような人が登っているんですが、見えるでしょうか?
Tさん「僕は昨日夕陽の時に登ったので、シホさん登りたかったら待ってますけど」
私「いや、いいです。(←即答)」
断じて気を使っているわけではない。
もぅ完全にビッグ・ダディにこてんぱんにやられたって感じ。
画像検索した時に魔が差してこのオフィシャルブログを覗いてしまったのだけど、ダディではなく娘がずっと日記更新してて普通の女の子のブログみたいになっててちょっとウケたw
見るだけで終わらされた「Dune45」。
この近くの木に変な鳥が沢山いた!
↓これはよく見るとトカゲをくわえている。
嘴が鷲っぽいけど体は小さい。
何の鳥だろう。
ふ~満足満足!宿へ戻る。
木陰で寛ぐオリックス(セーブル)発見!
おー!何度見てもこの長い角がかっこいい~。
私達を見るなり逃げて行ってしまった。
「砂漠」は場所によって全く違ってそれぞれいい
Tさんはこの日の家にウィントフックへ戻るので、宿でお別れ。
いや~本当に助かりました!
ガソリンの足しにもなるか分からないお金を渡したけど、お互いバックパッカーなのですごく喜んでくれた。いやほんと、レンタカー代も高いのにあれっぽちで申し訳ない;
夕陽は見に行くか迷ったものの、もぅ面倒くさくなったので、ゲート内の高いキャンプ場から外の安いキャンプ場に移り、その辺で夕陽を見る。
きれいに砂漠に沈んでいった。
モロッコで行ったサハラ砂漠は砂は黄色く、大きな砂丘は無く、植物もそんなにはなかった。
ここナミビアのナミブ砂漠の砂はちょっと赤っぽく、木が生えている場所も沢山あって動物もいる。
どちらがいいというわけではなくて、それぞれいい。砂漠の民と村が砂漠と共存しているサハラ砂漠も良かったし、大きな砂丘に登って砂漠を見渡せるこのナミブ砂漠もいい。
今まで私は「砂漠」はただ「砂漠」という1つのイメージしか無かったけれど、砂漠でも場所によっていろいろ違うのだな~と実感。
ナミブ砂漠を堪能した後は・・・
そう。
またヒッチハイクなのです・・・泣。
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